「デザイン力」を「生きる力」へ! カンボジアの女性たちのサクセスを応援する「ドリーム・ガールズ・プロジェクト」

2012. 5. 15

みなさんは、仕事の中で「憧れる」女性っていますか? 「あの人ならどうするかな?」と尊敬する先輩を思い浮かべたりして考えると、ハードルを乗り越える勇気が出たりする……なんてことは、ありませんか? 仕事だけにとどまらず、おしゃれにおいてももちろん!憧れの力って女性ならではの「勇気の源」になるのでは?


途上国の女性が仕事についてそんな勇気を持つきっかけを作っているプロジェクトが、「ドリーム・ガールズ・プロジェクト(以下、DGP)」。『アジア途上国女性の「デザイン力」を「生きる力」へ』と掲げる同プロジェクトは、今年すでに第2回目開催を終え、大成功に終わりました。

「DGP」は、デザインの仕事で経済的な自立に成功して「夢をかなえる」女性を輩出することが目的。仕事で成功するということは、経済に貢献するということ。経済に貢献する力を持つ女性を増やすことによって、本質的な女性の地位向上を目指しています。

自立して活躍する自国の女性の姿に触発されて一歩踏み出す女性が増えたり、ロールモデルとなった女性が他の女性の夢を叶える支援をしたりする――そうした成功体験の循環を生み出すことを目指します。同プロジェクトではそのために、①才能発掘の舞台のプロデュース、②スキル向上の機会、③夢をかなえる職業で自立する支援を行っています。

その一環、「才能発掘」の機会として行われているのが「女性のためのデザインコンテスト」。2011年に第1回目を開催。「花と蝶」をテーマに、生地のデザインをするという課題で作品を募集したところ、201人・283作品の応募がありました。そのうち20名がファイナリストに選ばれ、さらにそのうち10名が入選・受賞しました。

このプロジェクトを立ち上げた株式会社ブルーミングライフの温井和佳奈さんは、2009年にカンボジアを視察した際、『彼女たちには日本人にはない発想やアイデアがある。デザイン性において十分、市場で戦える価値がある』と感じ、同国でのプロジェクト立ち上げを決意したと言います。

今年の3月に行われた第2回目では、1週間の”アドバイザリー期間”を設け、ファイナルに進出した女性たちが審査員の意見を聞きながら作品を修正するステップが加わりました。その際は厳しい指摘を受けることもありますが、どの参加者も熱い眼差しでしっかりとアドバイスを聞き、毎日作品の仕上げに取り組んだそう。そんな彼女たちの姿を見ても、カンボジア女性のポテンシャルの高さを感じたと、温井さんは振り返ります。

提出された作品。アドバイザリー期間でブラッシュアップする前の作品が左上。右の大きいものが完成作品。

2012年3月に授賞式が行われた第2回目からは図柄デザイン部門とキャラクター部門の2部門を設置。図柄デザイン部門の受賞作品はiPhoneカバーや時計などの商品となって日本で販売されます(→オンラインショップ)。キャラクター部門優勝者の作品は、カンボジアの大手小売企業と提携し、キャラクター商品として育てていけるようサポートしていくそう。デザインを使用した企業からのロイヤリティが女性たちの収入源へとつながるため、その他入賞デザインを使用する企業は随時広く募られています。

温井さんは、コンテストだけでなく女性のための職業訓練学校を設立するなども考えているそう。そしていずれはこのプロジェクトを、アジア各国で開催していきたいとも話します。

これまでもデザインを通じて途上国支援を行なうプロジェクトはありましたが、途上国発のデザインをこれほど後押しするモデルはなかったのではないでしょうか。デザインは行動を促すもの。自分の人生をデザインするには、自分で自分の後押しをしていく勇気が必要ですね。勇気があっても女性に機会が限られていたカンボジアですが、これをきっかけに仕事で羽ばたくカンボジア人女性が増える予感がします。彼女たちの姿にインスパイアされるのは、カンボジアの女性だけではないに違いない!

Dream Girls Project

Official Website: http://www.dreamgirlsproject.com/
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