フランスと日本の結婚式の違いはいろいろありますが、なんといっても一番の違いは、シンプルさの度合い。
「フランスの花嫁は、大抵一日中同じウエディングドレスを着るためお色直しがない」「フランスの結婚式には二次会、三次会がなく、同じ会場で夕方から一晩中飲んで踊って過ごす」という違いにはじまり、形式にとらわれずわいわい楽しむのがフランス流です。
式の費用も、日本が平均333.7万なのに対してフランスでは8,257ユーロ（約109万円；€1＝￥132換算)という大きな差があります。
そして最近では教会での婚姻儀式を省き、親族や証人、友人を呼んで市役所で婚姻手続きのみ行い、その後みんなとレストランで食事を楽しんでウエディングを済ませるカップルも増えてきています。
実は筆者も先日こちらでフランス人と結婚したばかりですが、まさにこのパターンでした。家族と親しい友人と共に市役所で婚姻手続きを済ませ自宅でアペリティフをした後、近くの小さなお気に入りレストランで食事という、ふだんの集まりとほぼ変わらない本当にシンプルなウエディングです。
しかし、ドレスやアクセサリーに自分で手を加えてみたり自宅を飾ってみんなを迎えたり、彼と二人でいろんな思いを込めたおかげで、とても思い出に残る日になりました。準備中は、まるで自分の誕生日会を開くためにはりきっている子どもにそっくりだったかも（笑）。
結婚というステップを自然体で受け止め、自分の楽しめる範囲でいろんな工夫をして、大好きな人たちといつもの場所で楽しくお祝いする ――今回は、そんなフレンチ・ミニマルなウェディングを行った私たちが、実際に使用したアイデアやお店をたっぷりご紹介します！
1. Robe de Mariée
まず結婚式に必要なのが衣装。私は、ほぼセカンドハンドで買ったものをカスタマイズして用意しました。
ドレスは友人の紹介でパリのクリエーターブランド「シャロン・ワコブ（sharon wauchob）」のプライベートセールに行ったときに一目ぼれしたもの。結構大きかったので、肩から10センチほど削って襟ぐりも大幅修正しました。
その後、大分前に知人に頂いたレース布を細かくちぎって、スケスケの布に貼り付けることでオリジナリティアップ＆おっぱいを全面的に隠すことに成功（笑）！
レースはあらかじめトルソーに貼り付けておいて、上からドレスを着せて上からしつけ縫い。その後、トルソーから脱がせて縫い目がみえないように手で細かくまつります。
2. Blouson & Accessoire
ジャケットとバッグはパリ・3区にある古着屋さん「King of frip」で。
サイズ42（日本でいうと13号！）の大ぶりなカットを、大幅に小さくして私サイズへ（ちなみに私は身長は148センチ、体重37キロの超小型です）。最後に、以前蚤の市で購入したアンティークのボタンをつけて完成。これで15ユーロ！
バッグはそのままだとスパンコールでギラギラ度MAXだったので、ジャケットの裾に付いていたレースをつけてカスタマイズ。これは40ユーロ。こんな豪華なバックがお安く手に入るのは、古着屋さんならでは。
アクセサリーは、前から持っているヴィンテージのネックレスにゴムを付けてヘッドアクセサリーにチェンジ。つけるとこんな感じになります（下図）。
最後に靴探し。21.5cmの極小サイズである私をフランスで救ってくれるのは、11区の「palais de chaussures」。日本語に訳すと「靴の宮殿」！ ここにはサイズ32～50（日本サイズで21cm～30cm）の靴が勢ぞろい。さすが宮殿、いつもお世話になってます。
そんなわけで、私の衣装は合計して約200ユーロほどで収まってしまいました。なんて安上がりな嫁（笑）！
ちなみに彼の衣装は、結婚式以外にもオールマイティに使えそうなジャケットを「father and son」で。
店員さんの対応が素晴らしい、ヨーロッパ製にこだわるフランスのブランドです。しかも手の届きやすい値段設定で、ここはオススメ！
3. Alliance
そして結婚に欠かせないのが指輪。
婚約指輪は、フランスでも老舗のエシカルジュエリーブランド「paulette à bicyclette 」。結婚指輪は、南仏の田舎小屋で一つ一つ丁寧に手作業でオリジナルリングを制作する「Atelier du soleil fou et de la lune amoureuse」でオーダー。どちらとも、シンプルな中に個性があって、もちろんエシカルなのが特徴の素敵なブランドです。
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