タイトすぎるデニムパンツを履いてスクワットをすると病院送りになるかも?

2015. 6. 26

オーストラリアで起きた、細いデニムパンツを履いていた35歳女性が入院するという事例が、学術誌に掲載され話題になっている。研究者らは、「タイトなデニムパンツを履いてスクワットをすると、脚の神経と筋肉を傷つける」としている。


論文が発表されたのは、2015年6月23日付の「Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry」。35歳の女性は、親戚の引っ越しを手伝っていたという。片付けのため、屈伸運動様の動きを数時間続けていた。

その夜、徒歩で家まで戻っている間に、脚がしびれてきて転倒。発見・搬送されるまで、そのまま数時間倒れていたという。搬送されたときは、ふくらはぎの浮腫がひどく、低吸収域が見られた。医師たちは、デニムパンツを切り取らざるをえなかったという。

Kimber T, et al  Fashion victim: rhabdomyolysis and bilateral peroneal and tibial neuropathies as a result of squatting in ‘skinny’ jeans Journal of Neurology Neurosurgery & Psychiatry doi 10.1136/jnnp-2015-310628(Courtesy of BMJ)

Kimber T, et al Fashion victim: rhabdomyolysis and bilateral peroneal and tibial neuropathies as a result of squatting in ‘skinny’ jeans Journal of Neurology Neurosurgery & Psychiatry doi 10.1136/jnnp-2015-310628(Courtesy of BMJ)

CNNの取材に対し、処置をしたロイヤル・アデレード病院のThomas Kimber医師は、「タイトすぎるジーンズを履いてスクワット運動をしたため、このような事態が起きてしまいました」と、話す。

通常、筋肉は外側に膨らみますが、止血するように締め付ける状態だったため、内側に膨張。血管と神経を圧迫しました。発見されるのがもっと遅かったら、神経に後遺症を残しかねませんでした。

スクワット運動で、下腿の運動感覚を司る腓骨神経が圧迫。女性は、足首やつま先を動かすことができなかった。しかし治療の後、4日後には回復して、自力で歩けるようになったようだ。

タイトすぎるデニムパンツを履くことで、傷害が認められるケースは過去にあった。しかし、こうした症例は初めてとも。……と、引っ越しなんて重労働のときは、動きやすいラクな服装をしましょう、ということだ。

This Article is Originally from...

Karmen Wai, Philip Douglas Thompson, Thomas Edmund Kimber 'Fashion victim: rhabdomyolysis and bilateral peroneal and tibial neuropathies as a result of squatting in ‘skinny jeans’' Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry , Received: 22 March 2015 / Published Online First: 23 June 2015

>> http://jnnp.bmj.com/content/early/2015/05/27/jnnp-2015-310628.full#ref-1

(許諾を得て掲載)

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