服づくりに掛かっている本当のコストを明らかにするドキュメンタリー映画「The True Cost」が5月29日に世界公開

2015. 3. 23

アメリカのフィルムメーカー・Andrew Morgan監督作「The True Cost」が2015年5月29日に公開開始される。「ファッションは重要な産業でありながら、掛かるコストがどんどん高くなっている、その背景に切り込んでみたんだ」と、同氏は映画公開にあたって寄せている。

アメリカで生まれ育ち、いままで服がどこでどうやってできてるかなんて考えたことなかった、という。しかし、2013年にバングラデシュ縫製工場ビル倒壊事故が起こる。この事故では、1,000人以上の人々が亡くなった。この工場では西洋諸国で販売されるブランド服がたくさん作られていたことに、「無関係ではない」と、衝撃を受けたといいます。

調べてみると、ファッション産業は人の手に頼る部分が大きく、世の中で最も貧しい人々の仕事となっている。そのうち80%が女性。しかし、その収入は生活賃金に満たないものだし、労働環境も劣悪。人権なんてあったものじゃない。

1960年代、アメリカで着られている服の90%はアメリカ国内で作られたものだった。90年代にはその数字は50%に下がり、いまではたったの2%。海外の国に服づくりをアウトソーシングしたことで、僕らが服に支払う値段はどんどん少なくなった。安くなればなるほど、僕らはもっと買う。本当にたくさん、ね。

今作では、1年にわたってイギリス・日本・デンマーク・ウガンダ・香港・カンボジア・バングラデシュ・中国……と、ロケを敢行。またLucy SiegleやLivia Firthといった、エシカルで有名なセレブリティやファッショニスタも協力しており、服づくりを海外にアウトソーシングし続けた結果、見えづらくなった服づくりの背景を切り取る作品に期待が寄せられている。

現在オフィシャル・サイトでデジタル版($6.99)、DVD版($9.99)、Blu-ray版($12.99)のプレ・オーダーを受付中。また、世界各国で上映会を開催希望者も募集している。

The True Cost

Website:http://truecostmovie.com/

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