元パイロットが父と二人三脚で作ったブラジル発のシューズブランド「Ahimsa」

2015. 3. 22

ブラジル発のシューズブランド「Ahimsa(アヒンサー)」は、ヴィーガン(※動物性原料を一切使用していないこと)。創設者であるGabriel Silva自身がヴィーガンであり、すでに世間で出回っているヴィーガンシューズには、履きたいと思えるおしゃれな靴が全くなかったそう。そこで、彼自身で靴を作ることにしたといいます。

しかしもともと飛行機のパイロットとして働いていたGabriel。それまで、靴に関わったことはなかったそう。そんな彼を支えたのは、他ならぬ自身の父親・Cisso Silva。Cissoは30年以上シューズ産業に携わっているベテランでした。

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4年間企業パイロットとして働いたんだけれど、家業の手伝いに戻ってきたんだ。実家は、フットウェアのエージェンシービジネスをやっていてね。父の仕事を学ぶために、最初はとにかく父親にくっついて回ってたな。昔ながらの師匠・弟子みたいな感じだったよ。

自分でいろんなことができるようになってきたタイミングで、ちょうどベジタリアン、そしてヴィーガンになったGabriel。そこで見渡してみると、自分が履きたいと思う靴がなかったことがブランドを立ち上げるきっかけになりました。
(※ベジタリアンは、お肉を食べない人たちの総称。乳製品のみ可、乳製品・卵は可、魚も可など、いろんな部類に分かれている。ヴィーガンは、最も厳しく制限する。動物性素材のものを身につけることも禁じる。)

父は僕に、諦めないこと、そして妥協しないことを教えてくれた。当たり前の陳腐なことかもしれないけど、それはやっぱり真実だと思うんだ。父の仕事は、買ってくれる人がいなければ話にならない仕事だ。だからこそ、彼はこの2つを見失わないことを教えてくれた。そうでなければ、いまのこの成功はなかったと思うよ。これからもたくさんたいへんなことはあると思うけど!

諦めずに生まれたヴィーガンシューズは、リサイクルポリエステルやリサイクルコットンなど、リサイクル由来の繊維を中心に採用。ヴィーガンシューズは多くの場合、レザーなどの動物性素材の代替策として化学繊維を採用することが多いのですが、単なる化学繊維なら石油の産物。そこに違和感を抱いたGabrielは、長期にわたってリサーチを続け、ベストな選択を探しだしたといいます。もちろん、糊などの他の原料も環境にやさしいものを選んでいるだけでなく、工房で出るゴミはリサイクル。キャンバス生地などの余り布は新しい商品に工夫して生まれ変わっているといい、生産背景にこだわりも。ちなみに、ブランド名の「ahimsa」は、「地球上のあらゆる生き物へ対する危害や暴力を控える」という意味のサンスクリット語だそうです。

Ahimsa

Website:https://useahimsa.com/

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