『エシカルファッションを取り入れる』って、実際どうすればいいの? エコなものじゃなきゃだめ? オーガニックじゃなきゃだめ? ――そんな疑問を持つ方も少なくないのでは?
いえいえ、エシカルなおしゃれって実はすごく簡単、「100%エシカル」じゃなくていいんです! いつものワードローブにちょっと視点をプラスして、60%くらいの力かげんで十分。
実際にエシカルファッションをデイリーに楽しむ、オーガニック&フェアトレードのレディースブランド「INHEELS」の共同設立者・Yukaさんの1カ月のスタイルを毎日ご紹介!
Day25 どれだけ周りの人との関わりで生きてるのか、ファッションを通じて感じてみる
今日も朝からローンチパーティーの準備。なるべくコストをかけないで……と思うと自然と手作り率が上がります。印刷したり、タグを今日ネパールから来たスカーフに一つ一つ縫いつけたり……。
夜はパートナーの大山とその友人たちと、品川の奥にある原美術館と言うところにコンテンポラリーアートを見に行きました。展示もすさまじかったけれど、目当てはパフォーミングアート。もともと中庭(屋外)でのパフォーマンスの予定で、雨天の場合は屋内、とウェブサイトには書いてありました。
で、今日の天気を見て「あぁ、今日は屋内だな」と思っていたら来たメールが、
「演出家の意向により雨でも外でやります。でも傘は禁止です。レインコートのみ可。全員立ち見」。
これで一気にテンション上がりましたね! なんだかおもしろいことになりそうだぞ! と。そして本番は雨にライトが当たる中、アートが降臨しているアーティストがパフォーマンス。絶対月に1度はこういうアートな世界に触れる必要があります!日々の生活とか忙しさにまぎれてる中、たまにこうすると自分の内面とキャッチアップできるのです。あぁ楽しかった。
本日は結構寒いx雨x芝生x結構歩くx立ちっぱなしと、着ていく服に関しては制約がたくさんありましたが、
ロンドンのKawaのお下がりのミリタリーシャツに、もう生地が限界までダメになっているタンクトップ(もう本当雑巾行き……涙)、そしてパートナーの大山がチャリティに寄付するというのでもらったカーディガン。食肉副産物の革をベジタブルタニングでなめした革を使ってカムデンマーケットの仲良しアルジェリア人3兄弟に作ってもらったベルトに、特にエシカルではない黄色パンツとブーツ。ペンダントは「ピープル・ツリー」に面接に行くとき、何かピープルツリーの物を身につけなきゃ! と思って自由が丘の直営店で買ったフェアトレードのもの(笑)。結局、日本オフィスへの応募は落ちましたが、その後ロンドンオフィスに体当たりの結果、ラッキーにも働かせてもらえました。
と、こんなふうにわりとそれぞれのアイテムの出どころ(誰かからもらったとか、誰かが作ったとか)が分かっているわけですが、それが日々の生活にどういう影響を与えるかというと……
自分がどれだけ周りとの関わりの中で生きているか実感する! ということ。
誰かにもらったものを着ている自分、誰かが作ってくれたものを食べている自分、自分が作ったものを着ているあの人……。朝、服を選ぶたびにいろんな人のことを思います。それって結構、私には心地良いことです。