日本に住んでいれば誰もが日常生活で関係を持っている「お金」。あなたはどんなふうにお金と関わっていますか?
自分にお金が入ってくる流れはどんなかたちですか? 例えばお給料をもらって生活しているとか、モノを売ってお金を稼いでいるとか、お店をやっているとか、お金が入ってくる方法はいろいろありますよね。
そして、入ってきたお金をどこに流していくかを見てみましょう。洋服、趣味、食事、交際費……この出費は自分が価値を感じているものを表しているので、普段あんまり気にとめていない人は一度しっかりチェックしてみてください!
ここでもう一つ考えていただきたいのは、自分は何を対価としてお金をもらっていると「思っている」か、ということです。
客観的判断ではなく、自分の心の中をよく観察してください。自分の才能に対して? 楽しんだぶんだけ? 頑張ったぶんだけ? 拘束時間に対して? それとも我慢したことに対して?
自分へのお金の入り方は、お金の出方といっしょ
お金は循環するものなので、自分に入ってくる状態と出る状態はよく似ている場合があります。もし自分の時間を売っている代わりにお金をもらっていたり、我慢したぶんの対価としてお金をもらっているのであれば、意識しなければ、そのお金は自分を犠牲にしたぶんのストレス発散として、穴を埋めるだけのあまり意味のない出費として流れていってしまうことが多いのではないでしょうか。
要は、自らストレスを作り、作ったストレスを解消するという繰り返しをしてしまい、自分自身に変化がない状態です。しかしもし、多くの人が楽しみながら稼いだり自分の才能をお金に変えることができたりすれば、個人のお金の流れがうまく循環し、お金の使い方も自然に有意義で価値あるものになり、社会はもっとすばらしいものになると思うのです。
「楽しみながら稼ぐ」ということは、みんな独立して自営業をしなければいけないというお話ではありません。いまいる職場や環境の中でも焦点を変えるだけで、我慢から楽しむことへシフトできたり、自分の気持ちしだいで変化していくものだったりするのではないでしょうか。
悲しい戦争や飢餓が後を絶えませんが、それはお金の問題であるというよりも、お金という価値のシンボルに表されている人の心の問題であると思うのです。お金は悪者にされがちですが、お金そのものには、良いも悪いもないのだと思います。
だからこそ、こういった大きなお金の流れ方に対し不満をぶつけるよりも先に、多くの人が個人的にお金と健全に付き合うことができれば、それは社会的な問題解決の一歩と同時に自分の人生を生きるきっかけとなるのではないでしょうか。
ヘルシーなお金との付き合い方
良くも悪くも現代の価値を象徴しているお金。そのお金と健全なお付き合いができていればいるほど、その人は自分と健全なお付き合いができているのだと思います。これはどれだけ持っているのか、いくら使っているかという量の問題ではなく、お金の流れや世間の価値観に振り回されずに、自分が思う豊かさを追求できている状態であるか、というお話であると思います。
お金そのものに意味がないのであるならば、お金は人を不幸にするものであると同時に、人を幸せにできる道具でもあるということ。意味をつけるの私たちなので、それならばいっそ、お金は人や自分の幸せのために存在していると思ってみてはどうでしょうか。お金が運んでくれる幸せに目を向けることで、なによりも自分の心が満たされていき、それが自分自身の生き方にも表れていくと思います。