先週からアイルランド発のファストファッションストア「Primark(プライマーク)」のアイテムの中から「ヒミツのメッセージ」が相次いで見つかり、議論を呼んでいる。それに対し、「Primark」がコメントを発表した。
英紙・METROや英VOGUEが報じたところによると、「Primark」のスポークスマンは「我々としては、最近になってこれらのタグが相次いで見つかっていることが不思議だ。タグが縫い付けられたアイテムは数年前に発売されたものだし、他の同じアイテムからは見つかっていない。タグを見つけた消費者は、ぜひアイテムを返品してほしい。いっそう詳しく調べていきたい」とコメントを発表したという。
2014年6月に入り、「Primark」のアイテムを購入した消費者から、不思議なメッセージが混入しているとの報告が3件相次いだ。花がらのワンピースに「FORCED TO WORK, EXHAUSTING HOURS(無理やり働かされている。それも信じられない時間)」と刺繍されたタグが縫い付けられていたのを皮切りに、South Wales Evening Post紙などが、ウェールズのスワンシー店で2013年に購入したワンピースにも、似たようなメッセージが縫い付けられているのが見つかったと報じた。さらに英・BBCらが、北アイルランド・ベルファストの「Primark」店舗で4年前に購入したパンツのポケットからも「SOS!」と書かれた手紙とIDカードらしきものが見つかったと報じている。
衣料産業の労働環境向上を目指し活動するネットワーク「Clean Clothes Campaign(クリーン・クローズ・キャンペーン;以下、CCC)」は、「これらのメッセージが本物かどうか確認するのは困難である。しかし本物かどうかは置いておいても、労働者が過酷な環境で働かされているのは事実だ。危険な環境で長時間も働いているのに、わずかな賃金しか得られない、という事実だ。それが『Primark』を含め、多くのハイストリート・ブランドで売られている服を作っている人々の現実だ」とコメントしている。
CCCは、「我々の最近の2つの調査報告書『Tailored Wages』『Stitched Up』でも、その様子を報告している。特に、ブルガリア、カンボジア、クロアチアでは最低賃金が守られていない」とも発表し、「それら工場に発注をしているのは『Primark』だけではない。産業をあげて労働者の環境改善に取り組むべきだ」ともコメントしている。
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