3月1日(土)、日本のファッションともの作りを発信する「Secori Gallery(セコリ・ギャラリー)」が運営してきた、月島にあるコミュニティスペース「セコリ荘」に、日本各地の選りすぐりのものづくりが集まる「ショップスペース」と、酒やこだわりの食を各地の作家の器やグラスで味わえる「飲食スペース」が、正式オープンする。
月島にある築90年の古民家を改装して生まれるコミュニティスペースは、代表・宮浦氏が自ら国内の生地産地を歩いて厳選した商品や生地と出会える場となっている。
「Secori Gallery」は、日本の若手デザイナーと生地産地をつなぐ「振り屋」の若手として活躍する宮浦晋哉氏による一連のプロジェクト。同氏は、「日本のテキスタイルは世界でトップレベルと言われているが、多くのデザイナーがそれを十分に活用できていない。産地の職人さんは若手デザイナーを深く理解する機会が少なく、デザイナーは産地に足を運ぶことが少ない。距離の問題がある」と話し、双方の理解を深めるサポートをすべく書籍「Secori Books」の刊行のほか、Ustreamでの番組配信、イベントやワークショップを頻繁に開催している。
今回オープンする「セコリ荘」も、日本のトップレベルの技術と融合した若手デザイナーの作品に出会える場となっている。ショップスペースでは、一着の服が完成するまでに関わった「機屋・染屋・縫製・デザイナー・パタンナー」をタグに記載しているブランド「SEATA」、綿織物の産地である兵庫県西脇市で生まれた播州織ブランド「hatsutoki」、国内の伝統技術を現代に合わせリデザインをする「COS KYOTO」など、いずれも東京に取り扱い店のなかったブランドの衣服や器が並ぶ。また、職人による革製品やニット製品のカスタムオーダーのサービスもリリース予定だという。
飲食スペースでは、代表の宮浦氏が自ら各産地の酒蔵を訪れて選んだ地酒を隔週ごとに味わえる。3月上旬は、幸手・魚沼・十日町・名古屋などの地酒が並ぶ。オープン後は、ブランドや産地の機屋の展示会、職人、染色作家、陶芸家のワークショップなども開催していくという。