プロダクト、建築、空間、インスタレーションなど、国内外でのプロジェクトを数多く手がける吉岡徳仁氏。2007年にはNewsweek誌日本版で「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれた。その2007年から取り組みが始まった”クリスタライズプロジェクト”は、自然の結晶構造にインスピレーションを受け、自然の持つランダムな調和と美しさを取り入れた、さまざまな実験と研究から発展し誕生したデザインプロジェクト。自然が生み出す美しさにどう向き合い、未来へと時代をつなげていくのかを探求している。
2013年10月3日より東京都現代美術館にて同氏の個展、Tokujin Yoshioka_Crystallizeを開催。公立館初の大規模個展となり、日本初公開の新作展示も予定されている。大規模なインスタレーションをはじめ日本での初公開作品・新作を含むその作品世界を、初めて包括的に概観できる。
本展は「Crystallize(クリスタライズ)」をテーマに、2007年からスタートした同氏の作品群「Crystallized project」で構成される。「音楽を聴かせながら結晶化させた絵画「SWAN LAKE」、結晶化した薔薇の彫刻「Rose」、7つの糸から生み出される椅子「蜘蛛の糸」などを発表する他、クリスタルプリズムでつくられた建築「虹の教会」やインスタレーションを含む代表作、国内初公開作品などが展示予定。
「―自然から生み出される。」という言葉に込められた、吉岡の考える人間と自然の関係性とは何か、それが彼によって「Crystallize(=形を与え、結実させる)」する光景を共有し、次なる創造について考えるための貴重な契機となる。
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