鮮やかな彩りを足元に! 「PANAFRICA」のカラフルなスニーカーがアフリカの未来への一歩になる

A Picture of $name Mie MANABE Photography: Courtesy of the Brand 2017. 9. 15

以前からカラフルなアフリカ布が大好きな筆者。先日、ネットですごくかわいいパイナップル柄の靴を見つけて、思わず購入してしまいました。

(筆者撮影)



そのシューズブランドの名は、「PANAFRICA」。ウェブサイトを覗いて、布はアフリカで直接買いつけていること、売上の一部がアフリカの社会貢献事業に使われることは分かりましたが、そのほかは深く調べず、あくまでデザインが気に入って購入。

その後自宅に靴が届き、実際に履いてみると想像以上にとても快適! 見た目もさることながら、縫製もきれいでしっかりしており、ますます惚れ込んでしまいました。

それが日々履くうち、この靴を生み出したブランドについて興味が湧くように。あらためてサイトを見てみると、想像していた以上に冒険的で、素敵な取り組みをたくさんしているではありませんか!

というわけで今回は筆者一目惚れの、「PANAFRICA」 についてご紹介! これを読めば、あなたもこのカラフルなスニーカーたちが欲しくなっちゃうかも?!

PANAFRICA」は、幼馴染の二人、Hugues(ユーグ)とVulfran(ビュルフラン)で2015年に立ち上げたフランスの新鋭ブランド。

以前、仕事で数年間、西アフリカに住んでいたというHugues。一時帰国した際、お土産にワックスプリントのアフリカ布をVulfranに持っていったところ、その布で靴を作ったらおもしろいのではと意気投合。わずが数カ月後に二人でブランドを設立したそう。

ブランドが掲げるスローガンは、『商品づくりに関わる全ての人々の社会的・経済的な立場を尊重し、環境に配慮したプロジェクトを成長させること』。

ブランドの共同設立者、Hugues(左奥)とVulfran(右前)

アフリカ布市場は、中国の安い模造品が出回ったために完全に狂ってしまい、たとえばコートジボワールのアフリカ布に比べると、中国の模造品は2〜3倍安く販売されているほどとも。そのため、ガーナやコートジボワール、コンゴなどの工場が、次々と閉鎖されているそう。

「PANAFRICA」は、安価な大量生産・大量消費社会のサイクルによって厳しい立場に置かれたアフリカ地域経済の復興を願い、その一端を担うため、 靴の素材となる生地を全て西アフリカから直接買いつけています。

ブルキナファソから届いた無地のコットン生地が、コートジヴォワールのプリント工場に届いたところ。この布がワックスプリントのアフリカ布として完成するまでには、25もの工程が必要だそう。工場の職人さんと密に話し合いながら、丁寧に生地をプリントしていく。


いつくもの工程を経てやっと完成したワックスプリント。

靴の縫製は、良好な労働環境として世界労働団体(ILO)から認証を受けている、モロッコ・カサブランカ近くの工場で。「PANAFRICA」は、継続的に安定した量の仕事が各職人に配分されるよう、5カ月かけてワンシーズン分の生産を依頼しているそう。毎月「PANAFRICA」本社のチームが現地に赴き、生産状況や工場の労働環境、製品の点検を行っています。

カサブランカ近くの縫製工場にて。素材の買い付けから生産までを、仲介業者を通さずに現地のパートナーと直接行うことで、 全体の生産コストのうち95%を現地の職人・生産者へ支払う代金に充てられている。

さらに彼らはWalk for schoolというプログラムを立ち上げ、PANAFRICAの靴が一足売れるたびに、売上の10%を提携先の団体が担う社会貢献事業に役立てているそう。

現在このプログラムは、主に3つの柱で構成されています(※実績は2017年現在)

  • ベナンで貧困層の子どもたちに向けた教育支援を行う団体「Espoir d’Afrique(エスポワールダフリック、訳:アフリカの希望)」にて、ベナンの公立学校に通う子どもたちへ文房具セットの寄付(これまで計2500セットの文房具を、8つの学校へ配布)。
  • カメルーンで、さまざまな理由で進学を断念した子どもたちへ、再教育の場を提供する学校「la Serge Betsen Académy(ラ・セルジュ ベトゥセン アカデミー) 」へ、教材やユニフォームの提供(これまで、500人分の教材・ユニフォームを提供)。
  • ブルキナファソで、アフリカの伝統テキスタイルの発展と現地女性の自立を目指し、機織りから染めまで技術を指導する学習センターおよび生産工場を運営する団体「AfrikaTiss( アフリカティシュー)」への投資(これまで、20人の女性が教育プログラムを修了。同団体が運営するテキスタイル工場に勤務中)。

現在、AfrikaTissの工場では、生産者の健康や環境に配慮して、オーガニックコットンと自然素材の染料を使用した生地作りを行っているそう。今後は「PANAFRICA」でも、この生地を使用したモデルの商品開発を行いたいといいます。

さらに、アフリカ布のベースとなるコットン生地は、主にスペイン・フランスで生産されたものを使っていますが、今後、ブルキナファソでオーガニックコットンの生産ラインを開拓していくとも。

「PANAFRICAは、単なるブランドではない。一つのムーブメントだ。」という言葉に、彼らの大きな志と、揺るがない意思が感じられます。彼らの今後の活躍に目が離せません!

「PANAFRICA」2017年・春夏コレクションのテーマは「アフリカへの寄航」。アフリカの活気に満ちた街や、鮮やかな風景を思わせるカラフルなコレクションです。公式サイト内のWEBショップでも購入できるので(女性用・男性用共にあり)、 ぜひチェックしてみてください。新しい秋冬コレクションも、もうすぐお披露目だそうです。

PANAFRICA

【website】https://www.panafrica-store.com/(英・仏)

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