暖かくなってきたし、自転車に乗って風を感じたい気分。都会から引越ししたので、少し遠出したいときやちょっとしたショッピングなどでは、ヨーロッパやポートランドのように、車だけに頼らない生活を楽しみたいと思っています。
たまたま、春夏の展示会で見かけた自転車に心惹かれました。その自転車は、「石乃蔵商店」が販売しているブランド「Cycle Boy(サイクル・ボーイ)」。アジアだったか、ヨーロッパだったか。子どもの頃、どこかで見かけたことがある懐かしさを感じます。
早速、石乃蔵商店の代表・石倉慎也さんにお話を伺ってみました。
株式会社石乃蔵商店は、社会的に意義のあるプロダクトを見出し発信する会社。インテリア業界から、企画プロデュース事務所を経て会社を設立した石倉さんの、独自のモノ選びのバックグラウンドが光ります。
オシャレで遊び心があるだけでなく、ナチュラルな素材で作られていたりして、環境に配慮されたものばかりがセレクトされています。
もちろん、ビジネスはお客さまありきで、お客さまのニーズに沿うものでなくてはいけませんが、自分も社会的に意義のあるビジネスをやりたい、と強く思いました。
そんな石倉さんと「Cycle Boy」との出会いは、ブランドプロデュースを手掛ける知人の紹介。「Cycle Boy」を手がける
乗り手がワクワクするようなデザインと、品質の高いMade in Japanの自転車を提供したいという谷さんは、日本で唯一の街乗り自転車の“オーダーメイドショップ”として、茅ヶ崎のアトリエを拠点に、「Cycle Boy」という名義で活動しています。
なんと、スタジオジブリ作品『魔女の宅急便(2014)』が実写化されたときに使われた自転車は、全て谷さんがデザイン、制作を担当したそう。また、ファッションブランド「45RPM」とのコラボが行われるなど、その独特の世界観にファッション界からのラブコールも絶えません。
そんな谷さんの「Cycle Boy」が企画・デザインし、老舗自転車メーカーで作られている3つのモデルは、「Matiere(マティエール)」、「Trunk(トランク)」、「Apollo(アポロ)」。オリジナルのパーツやフレームがふんだんに使われています。
マスプロダクトでありながら、乗っても楽しくて、眺めても美しい。全身で喜びを感じることができる自転車です。
ただ、結局は好みなので、デザインに正解はないと思っています。本質的にモノを見ようとする純粋な思い。自分はなにが好きで、心地良く感じるのか。そういう視点でモノを見る目も大切にしてほしいと思います。
ほかにも、ヴィンテージの部品を使いカスタムメイドした、唯一無二のオリジナルの自転車が注文生産も受け付けています。谷さんが一人一人と話し、その人のサイズやイメージに合わせ、フルカスタムでオーダーメイドする、というもの。人に合わせた、機能性の高い自転車です。
石倉さん自身も、谷さんの自転車が、デザインや自転車が好きな人たちから高い評価を得ることで、プロジェクトの励みになっているそう。
素敵なモノを発信するのが自分の役割なので、たくさんの方々に知ってほしいと思います。僕自身も、ライフスタイルを豊かにしてくれる、楽しみながら使えるものを提供できたらと。
自転車は、ゆっくりと目的地に到着して、周りの景色も楽しめる素敵なツール。もともと大手家電メーカーでプロダクトデザイナーを務めていた谷さんの自転車は、独自のスタイルを持ちながら、デザインが機能的・実用的であることはお墨付き。
作り手の思いとデザイン、そしてお客さまが実際に使って心地良いという実用性。この3つがしっかり合っていなくては意味がないですよね。
乗り心地が良くて、素敵なデザインの自分だけの自転車に乗って、カフェにコーヒーを飲みに行きたい、そんな気持ちになりました。
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