「えっ?! これがキャンドルなの?!」と驚かずにはおれない! 「WONDERLAMP(ワンダーランプ)」のキャンドルは、チョコやパスタと本物そっくりだったり、かわいいのにどこかおかしくて思わずクスッと笑ってしまったり、「あれっ?!」という驚きを与えるものばかり!
ハンドメイドのキャンドルは、キャンドルアーティストで一級建築士でもあるミツカ シンさんの作品。ユニークなキャンドルの数々はどうやって生まれているの? お話を伺ってみました。
なんと小学生の頃からキャンドルを作っていたミツカさん。
大学では建築学を専攻しましたが、模型を作るときも、みんなが使うスチレンボードではなく、蝋を使って作っていたそう。それほど、蝋という素材に愛着と親しみを持ってきました。
一級建築士の資格を取得し、社会人になってからも、趣味で続けていたキャンドルづくり。その後、本腰を入れてキャンドルづくりをやろうと決め、設計とキャンドルアーティストの両方を兼ねた会社を立ち上げました。
そんなミツカさんには、キャンドルに対する独自の考えがあります。
キャンドルづくりで、最もこだわっているのはカタチ。そもそもキャンドルは縦長、または円柱である必要があるのか? という疑問があります。どうせ作るなら『世界中、どこを探してもないキャンドル』を作りたいと思い、そのままコンセプトになりました。
飾ってもカワイイし、「火をつけたとき・溶けたときにビックリする!」こと、それが「WONDERLAMP」のキャンドルの目指すもの。
本物のようなディテールは、試行錯誤のたまものです。
まずテーマと企画を考え、ほかに同じようなものを作っている人がいないかリサーチしてから、デザインに取りかかるそう。
例えば、「パスタキャンドル」を考案したときについて教えてくれました。
蜜蝋を使ってキャンドルを作るうえでの問題は、ワックスを使った一般的なキャンドルより高価になってしまうこと。そこで、蜜蝋を使う量を減らすため、空洞の多いキャンドルを作ることを考えました。
ただ「空洞を増やす」といっても、スカスカしたキャンドルではおもしろくないと、さらに考えていたとき、蜜蝋の色がパスタにそっくりなことに気がつきました。パスタのネジネジの部分には空洞があるので、蜜蝋の量が減らせます。
そうした“設計図”ができたら、具体的なデザインと制作に取り掛かります。
パスタのネジネジやリボンなど、本物そっくりに作るのは大変ですが、人が驚いている様子を想像すると、自分でも本当に楽しくなってきます。
こうして、蜜蝋の独特の香りがする、本物そっくりのパスタキャンドルが完成しました。
フクロウアイスキャンドルも、ちょっとしたひらめきから生まれたもの。当初は、フクロウだけのデザインだったそうですが、「なにかもの足りない……」と感じていたときだったと振り返ります。
アイスとフクロウ……それぞれカワイイものどうしを合体させると、カワイイだけではない『へんな感じ』になるのがおもしろいと考えました。
キャンドルには安定感が必要ですが、アイスを逆さまにすると下から上に細くなっていくので安定感も申し分ありません。この発見は、自分の中でブレイクスルーになる出来事でした。
ほかにも、「魚が溶けるとおもしろいのでは?」という発想からモチーフに選んだ魚。「どうデコレーションすれば、驚きがあるのか?」と考え、蛸の足と絡めたデザインに。
はじめは魚の目に花を付けたりしたのですが、「やりすぎ」な感じになってしまったので却下しました……。デザインは、そんなふうに「足したり引いたり」しながらやっています。
30種類あるフラワーキャンドルは、柔らかな良い香りがするアロマキャンドル。「お花は香るもの」という考えから、香りづけすることにしたと言います。
チョコレートキャンドルは、チョコレートの香りがほんのり漂い、思わず食べてしまいたくなりそう!
ミツカさんは素材にもこだわり、ソイワックスや蜜蝋といった天然素材で作っています。
なぜかというと、キャンドルは火をつけてから消すまで時間軸があるからです。使っている間中に空気を汚さず、できるだけ気持ち良く使ってほしい、という思いがあります。
オリジナリティに溢れるキャンドルの数々。驚きやおもしろさだけでなく、心にそっと火をともして温めるような優しさを感じます。おうちに飾ったりギフトにしたり……。誰のハートに火をつける?
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