ストールは1枚あるとホントに便利。朝晩冷え込む春や、冷房で冷える夏。コーディネートの印象を変えたり、旅行先に持っていけば、エアコンが効きすぎる空港やホテルで防寒になったり……。
お気に入りのストールは、100%天然素材で作られた「ucou®(ウコウ)」というブランドのストール。「ucou®」のストールは、たたむと文庫本サイズになるほど薄く、80gという軽さで首や肩にまったく負担をかけません。
美しい織りと染めは、日本の職人さんの最高の技術によるものだそう。そんなストールのものづくりを知りたくて、代表の
「ucou®」は、大学の同期だった代表の茶畑ゆかさんと寺尾理代さんの二人が立ち上げたブランド。茶畑さんは大学卒業後、フランスの専門学校へ留学。帰国後、アパレル会社や商社に勤務したとき、日本の職人さんと仕事で関わることになったといいます。
職人さんはストイックで怖いというイメージでしたが、フレンドリーな方ばかりで驚きました。新しい波をつかもうという気概もお持ちで、こういった職人さんとものづくりをすれば、必ずすばらしいものができると、はっきりイメージが描けたんです。(茶畑)
そして、大学時代の友人寺尾さんに話を持ちかけ、その場で話が決まり、起業することに。ストールは展示会での販売を中心にしており、2016年は4回開催されました。
代表は茶畑ですが、クリエイティブの部分は二人で一緒にやっています。お客さまがいきいきとした顔で「気持ち良い! まるで包まれているみたい」と言ってくださるのを見ると、本当に嬉しいです。(寺尾)
「ucou®」には、シルクカシミアと
まず、先染めのシルクカシミアのストールは、ニュアンスのある色合いにファッションアイテムとしての魅力があります。
シルクカシミアのストールを織っている山梨県は、古い織物産地の一つ。江戸時代には
私が出会った職人さんは、薄く織るのが得意で、それを極めたいと思っている方。彼の持つ最高の技術でやろうと決めました。
先染めはコストはかかりますが、
経 糸と緯 糸で異なる色が重なって、見え方が変わるところに惹きつけられます。昼はカジュアルに、夜はライトで光沢が際立ちドレススタイルを引き立たせてくれます。(茶畑)
薄くて軽く、シルク特有のぬめりがあるため、自分が思うようなカタチを簡単につくることができますし、薄手のコートを羽織ったような温かさもあるんです。お客さまには「ただ首に巻くだけでなく、いろんな使い方ができて汎用性が高いですよ」と、お伝えしています。(寺尾)
カラーバリエーションがあるシルクカシミアのストールは、自分に似合う色との出会いも楽しめそう。
もう一つのコレクションである正藍染は、室町時代から行われていたといわれる染めの技術で、栃木の職人さんによるもの。草木染めの中には色落ちしやすいものもありますが、この正藍染はほとんど色落ちしないそう。化学薬品はもちろん、石灰も使わずに染める
天然のものだけで、染めと織りの最高峰の技術を結び合わせました。(茶畑)
正藍染は特に、男性に人気だそう。ラミー麻で高級感がありながら、取り扱いがしやすい素材で、フォーマルなシーンには高温でアイロンをかけツヤや張り感を出して、華やかな雰囲気も演出できます。
藍染の色は、肌を明るく元気に見せてくれます。この正藍染は10〜50回ほど染め重ねることで、深い色になっていきますが、自然のものなので決して均一には染まりません。肌の色も不均一だから、お互いを引き立てるようですね。(寺尾)
バッグにいつも入れておきたい「ucou®」ストール。最後にブランド名の意味を尋ねてみました。
「晴耕雨読」の、「雨と耕す」の『ウ』と『コウ』を取ってブランド名にしました。屋号の東雲屋(シノノメヤ)も同じですが、自然からモチーフをとりたいと思っていました。(茶畑)
晴耕雨読は「ストイックでありながら、無理をせず原点を忘れない」というブランドが提案するライフスタイルにも沿っています。職人さんに「雨の日も休まず耕しますから、って半分冗談で言っていますが!」と笑って話す寺尾さんから、エフォートレスとはちょっと違う「ucou®」の魅力が垣間見えました。
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