これからの乾燥の季節は、静電気で髪の毛がまとまらないのが悩みの一つ。髪が広がってしまうのはプラスチックのコームが帯電し、髪の毛と反発するからだそう。静電気を帯びると、髪のキューティクルは剥がれやすくなります。それがパサつきにつながるほか、頭皮は病原菌まで寄せつけてしまい、トラブルの原因に。
そこで、静電気が起きにくい天然素材で作られたドイツの「KOSTKAMM(コストカム)」というブランドのコームやブラシを見つけました。柔らかな温かみがあって、色柄が異なる組み合わせのデザインに遊び心とオシャレ感があり、ヘアケアが楽しくなりそう! それだけでなく、髪をツヤツヤに保つ実力派です。
「初めて『KOSTKAMM』を見たとき、象さんのようなカタチがかわいいと思った」というのは、輸入する株式会社SEEDの武藤洋平さん。モノ選びのポイントは、個人や家族経営など小さな単位でものづくりをしていること、そして愛があるプロダクトであること、という武藤さんに、「KOSTKAMM」について詳しく聞いてみました。
再生した「KOSTKAMM」のものづくり
「KOSTKAMM」は、19世紀中頃から、KOST一族がファミリーでKAMM(コーム)を作ってきたという、古い歴史を持つブランド。当時からクオリティが高いコームを作り続けていましたが、安価なプラスチック製品が主流となった時期には、一度廃業に追い込まれてしまいます。
1987年から、静電気を帯びにくく、地肌に優しいヘアケアができる天然素材と手作業の良さが見直され、「KOSTKAMM」の生産が復活しました。
「KOSTKAMM」の自社工場があるヴィンデルスバッハは、納屋には馬がいたり、たくさんの動物たちが住む広大な自然に囲まれた素敵な場所。カントリータウンなので、小さなコミュニティが大切にされ、工場で働く人たちは主に地域の主婦。職人さんにも女性が多いそう。
コームやブラシは、一族が住む広大な敷地の森に昔から生えている木を伐採し、4年間寝かせ乾かしたものを加工して作られています。端材はヘアアクセサリーやアクセサリーにと、余すところなく使われているので、エコでもありますね。
「KOSTKAMM」のコームの端材から作られたヘアクリップなどのヘアアクセは、日本ではとくに人気が高いそう。イタリアから輸入された明るく個性的な木の色柄と、ドイツの自然からインスピレーションを得たようなカタチが印象的。カジュアル過ぎず、普段使いがしやすそうなので、ダークになりがちな秋冬のポイントにすると、上品で大人っぽいコーデが楽しめそう。
木のアソートや水牛の角、機能性とデザインに魅力
「KOSTKAMM」のコームの特徴は、デザインのポイントになっているアソート。コームのアソートとは、ピア(洋梨)、ブナ、オリーブ、メープルの4種類の木のベースカラーにそれぞれ異なる木の色柄、明るい色柄の木が部分的に組み合わせられているところ。
コームの目の粗さにはバリエーションがあるほか、1本の中でも粗い部分と細かい部分に分かれているものもあり、髪質やヘアスタイルによって使い分けもできます。
武藤さんが最初に惹かれたという象さんのようなデザインのコームは、もともとパーマヘアなどの髪をセットするもの。髪のスタイリングに合わせて使われていますが、目が非常に粗いのでペットのグルーミングにも使えるそう。
ほかにも、木の特性を生かしているところが魅力ですね。コームやブラシの持ち手は丸みを帯びて、暖かく握り心地が良いんです。ブラシは、ピンまで木のものか黒毛豚なので血行が良くなり、髪の毛に艶がでてきます。木のコームはきちんとお手入れしていれば、長く使えてめったに折れたりしないんですよ。大事に扱うことで経年変化も楽しめるので、愛着が湧いてきますよ。
また、「KOSTKAMM」の水牛の角のシリーズ『WATER BUFFALO HORN MODEL』は、シックでリッチな雰囲気が素敵です。
この『WATER BUFFALO HORN MODEL』は、水牛の角を真ん中から開いて、熱を加えプレスして作られています。黒だけれど、少し白っぽかったり、1個1個微妙に色が違っていて、手づくりならではのコームです。
美容業界からも注目されている、一生大事に持っていたい本格的なコームやブラシ。ポケットサイズのコームをいつでも持ち歩いて、夜はブラシでヘアケアして、今年の冬はツヤツヤのヘアを目指したいと思います。そして、イベントが多くなる年末には、「KOSTKAMM」のヘアアクセを使ったヘアアレンジにも挑戦してみたくなりました。
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