最近、いろんなタイプのコーヒーを楽しめるお店が増えています。筆者も先日、本格的なフレンチプレスでコーヒーを淹れているカフェに行ってきました。今年の夏は暑くなりそうなので、家でも少しだけこだわったおいしいアイスコーヒーが飲めたらいいな……と思っていました。
「IFNi ROASTING & CO(イフニ・ロースティングアンドコー、以下「IFNi」)」で、手軽に作れる本格的な水出しアイスコーヒーやコーヒーシロップを発見。
「IFNi」の少しアンティークっぽいラベルもステキ。「IFNi」で商品開発を担当する
自家焙煎のコーヒーショップが始まり
2001年、静岡の小さなコーヒーショップからスタートした「IFNi」。2012年にコーヒー豆の卸業もスタートすると、コーヒー豆の需要が増えてきたことから、焙煎機を追加導入。2016年に「IFNi ROASTING & CO.」としてファクトリー兼直売を市内に移転しています。現在は卸やブレンディングのほか、また他店舗からの依頼でコーヒーの淹れ方ワークショップなども行われています。
「IFNi」とは、実在したモロッコあたりの国の名前だそう。暖かく過ごしやすい気候の豊かな土地で、動物や植物がのびのびと生息している場所です。そんな、ゆっくりと過ごせる場所になれたら……という思いで名づけられ、そのままコンセプトになりました。
「IFNi」のコーヒーは、「気にならないコーヒー」と思っていただければ。コーヒーが特別主張するでもなく、なにも邪魔もしない。ただ、日常のルーティンに自然に溶け込んでいる……と言えばいいでしょうか。
例えば、「人と話しているうちに、いつの間にか飲み終えて、ついつい2杯目に手をのばしてしまう」ときってありませんか? そんな会話の邪魔をしない、味が気にならないコーヒー。コミュニケーションをごく自然にサポートしているようなコーヒーを目指しています。
「IFNi」のコーヒーは、世界各国の良い豆があれば、農園やオーガニックを問わず、ロースター(焙煎担当)の
オリジナル商品はバラエティ豊富!
夏に活躍しそうな「MIZUDASHI COFFEE」は、コーヒーが入った紙バッグを冷蔵庫で8時間~12時間ほど水に漬け込むだけ。手軽にコクと甘み、すっきりとした飲み口の水出しコーヒーができます。水量や抽出時間で、ライトからビターまでテイストの変化を楽しむことも。
カフェインレスの「濃縮コーヒーシロップ」は、シロップ1に対してミルクや豆乳を4~5倍くらい入れるだけでカフェオレが完成。ほかに、バニラアイスにかけてアフォガードにしたり、かき氷のシロップにも使えて楽しい! 99.9%カフェインを除いた豆で作られているので、寝る前に飲んでも大丈夫。
(上)COFFEE SYRUP / caffeine less(160ml、¥1,400円+税)、(中)COFFEE SYRUP / hazelnut、(下)COFFEE SYRUP / Decaf mint(ともに160ml、¥1,500+税)
「IFNi」には、コーヒー以外のプロダクトも揃っていますが、おもにロースターの松葉さんが「こんなものがあったらいいな」と思ったモノが商品化されているそう。
その中でも、繰り返し使えて環境にも優しいリネンの「CLOTH FILTER」は注目です。
CLOTH FILTER(3枚入、¥1,450+税)
ネルドリップ(※紙ではなく布フィルターで抽出を行うこと)は、使用しないときには、水に浸して冷蔵保管しなければならず、管理に手間がかかりますよね。そこで、使いやすい布フィルターを作ることにしました。
この「CLOTH FILTER」は、淹れ方で味の違いが楽しめます。ゆっくり淹れるとネルドリップのような味わいになりますし、ふつうに淹れるとペーパーフィルターのようなクリアな味わいになります。糸の織り縫い方など、生地から工場で一から作っています。実際に自分たちで何度も使ってみて、検討しながら作りました。
100%オリジナルのリネン生地は通気性に優れ、菌の発生を抑える特徴があるそう。最初は塩梅の調整が難しいかもしれませんが、抽出の速度、挽きの粗さを変えることでフレンチプレス、ネルドリップ、ペーパードリップなど、さまざまななコーヒーをこの1枚で楽しめるという、驚きのフィルターです。
飲む人が楽しい時間を過ごしていることが一番だから……
コーヒーには、豆、焙煎、水、季節、温度、淹れ方で味が変わるという奥深さがありますが、それは、人それぞれの好みやその時の気分に合わせて、いろいろな楽しみ方ができるということ。飲んでいる方々が楽しんでいることが一番。「IFNi」のコーヒーは、主人公はいつも「人」なんです。
これからもっと、コーヒーをふだんは飲まないという人にも、気軽にコーヒーを楽しんでもらえるきっかけづくりをしていきたいそう。
人や卸先のショップの雰囲気など、相手に合わせたコーヒー選びを心がけている「IFNi」。「IFNi」のコーヒーには、ずっと着続けているお気に入りのシャツのような、楽しくて気取らない安心感がありました。
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