子どもの頃から世界中を放浪してきたCeline Semaan Vernon。ベイルートからパリ、そしてモントリオールへ……。「故郷」というものがない彼女にとって、どの街にいても変わらず頭上に広がる夜空は、懐かしさを覚えるものだったという。
大人になったいま、彼女はニューヨークに落ち着いている。ネオンが輝く夜景の光の中、彼女はサステナブルなブランド「Slow Factory」を設立。あの幼い頃眺めた星空の神秘を、美しいスカーフに仕立てた。
スカーフには、NASAのパブリックドメインの衛生写真や望遠鏡写真を、シルクやモダールのスカーフにプリント。生地はインドやイタリアからサステナブルなものを調達。1枚ずつモントリオールで製作しているという。一面に広がる星雲に、星団、超新星……彼女が憧れた宇宙がそこに広がっている。また、アーティストたちとコラボレートし、アートなポストカードにも起こしている。
世界の姿、そして宇宙の誕生ーーNASAのオープンデータにインスパイアされ、また多くのアーティストたちとコラボレートする中で、広い宇宙の中でありとあらゆるものとつながっている感覚を覚えました。そしてそれはとても美しいものだと感じたのです。
コンセプトは「科学は進歩の呼吸(Science is the breath of Progress)」。この他にも、火星探査機・キュリオシティーの2年目の火星滞在を祝し、「Slow Factory」は、NASAによる火星の写真をモチーフにした新作を6枚発表する。
ひと目見たら、火星が地球に似ているように見えると思うわ。火星は何マイルも離れているけれど、このスカーフはそんな星を身近に感じさせてくれると思う。オープンデータのおかげで、宇宙とつながれるのはすばらしいこと。そんな新しいラグジュアリーを提案したいわ。
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