【連載】Liv:ra小森優美のOne Month Trip【全12回】

【Liv:ra小森優美のOne Month Trip】時を超えた思いを携えて紅葉の嵐山へ!

こんにちは! 「Liv:ra(リブラ)」デザイナーの小森優美です。「One Month Trip」は、月に一回、私のおすすめ! なシーズンにぴったりのファッションに身を包み、イラストでご紹介していくコーナーです。

突然寒くなってきて、秋はいよいよ本番です。

子どもの頃は夏が大好きでしたが、大人になるほど秋の良さが身にしみて分かってきますね。

実りの秋といいますが、秋には色々な食べものや薬草が収穫されます。自然の恵みが実るタイミングは、太陽がピークに達する真夏より少し遅れてやってくるのです。見た目や雰囲気のピークと、実際の実りのピークのタイミングが少しずれるのは、人も同じなのかもしれません。

物事を発展させるには、時間がかかるのと同時に必ず収穫のタイミングはやってくるのだなぁと、秋のおいしい食べものを感じながらしみじみ感じています。散る直前の木々がさまざまに色づき美しい世界を作り上げてくれるのも、秋の特徴ですね。実りの秋は、味も芸術性もすばらしいです。

というわけで、今回は絶好の紅葉シーズンということで、あの有名な観光地へ紅葉を見に行ってきました!

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ここはどこか分かるでしょうか?

そうです、紅葉といえばここ! 京都の嵐山です。実りの秋の美しい紅葉にぴったりの職人さんの思いが熟成された小物たちをコーディネートしてみました!

まずは首に巻いた「パレスチナ・アマル」の「ラスト・カフィーヤ」

カフィーヤとは、アラブの伝統衣装である大判のストールのことですが、「ラスト」とは……?

安価な外国製におされ、パレスチナに唯一残った織物工場で作られた最後のパレスチナ製カフィーヤだから。しかも、60年間メンテナンスを繰り返している古い日本製の機織り機を使って作られています。工場のオーナーにも「日本製はすばらしい! 100年は使い続けるぞ」と言わしめたそう。

旧式の日本製の機織り機がパレスチナの地場産業を支えているって素敵ですね!

「パレスチナ・アマル」では、ラスト・カフィーヤの販売を通して、平和への希望(アマル)を抱き続けているパレスチナ人のアイデンティティーの象徴を守り続けています。

バッグは、「シサム工房」ARTISANコレクションの「ワンハンドルバッグ」。インド北西部の砂漠地帯、ラジャスタン州の村々で伝統的に革加工業に携わってきた職人たちとともにつくっているコレクションです。

この地域の革職人たちは、もともと伝統的な民族衣装の靴やらくだの鞍を作っていたのですが、地域社会からの需要が時代とともに激減。多くが都市に単純労働者として出て行かざるを得ない状況となったようです。

いまARTISANコレクションを作っている職人たちは、長い歴史の中で紡がれてきた希少な技と知恵を継承しており、自然死した動物の皮を集め、なめし、加工して仕上げまで、本当に素朴な道具のみで、手間ひまをかけて作っているそう。

今年の秋は、職人さんが時間と思いをかけて作った小物たちをつれて、紅葉を楽しんではいかがでしょうか!

次は12月1日更新予定です。次はどこへ行こうかな?

今月の使用アイテム

パレスチナ・アマル
ラスト・カフィーヤ レッドamiami(¥9,750円+税)
Website:http://palestine-textiles.jp

シサム工房
ARTISAN ワンハンドルバッグ(¥22,000円+税)
Website:http://www.sisam.jp/

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