【連載】Behind LOVES 〜恋の裏側のぞいてみました〜【全6回】

恋するリミットは何歳まで? 足して105歳で新婚になった夫婦のストーリー

A Picture of $name 石根ゆりえ 2015. 10. 3

恋をするリミットは、何歳までだと思いますか?

恋愛という感情を持つのはある程度の年まで。その後は、人生のさまざまな経験を経る中で、恋や愛などの感情はなくなるんだろうな――そう、私は思っていました。

しかし、そんな私の固定観念を覆してくれた夫婦に出会いました。

お二人が結婚されたとき、夫婦の年齢は足して105歳。ご主人は60歳で、「ふつう」なら退職後の人生の余暇を楽しむ年齢……と言われますが、お二人の夫婦としての人生は、これから始まったばかりです。

人生は自分次第で何度でもやり直せる――そんな勇気をくれるお二人のストーリーをお届けします。

(右)川崎智枝(ちえ)さん(47) 1968年生まれ。1991年靴・鞄業界の専門コンサルティング会社に就職し23年のキャリアを積んだ後、2014年に独立。現在フリーランスとして同業界にてコンサルティングに従事。 (左)中川淳一郎さん(60) 1955年生まれ。1997年より家具・照明を扱う会社に就職し30年のキャリアを積んだ後、2011年に独立。株式会社中川総合事務所を設立し、幅広い業界のコンサルティングに従事。

(右)川崎智枝(ちえ)さん(47)
1968年生まれ。1991年靴・鞄業界の専門コンサルティング会社に就職し23年のキャリアを積んだ後、2014年に独立。現在フリーランスとして同業界にてコンサルティングに従事。
(左)中川淳一郎さん(60)
1955年生まれ。1997年より家具・照明を扱う会社に就職し30年のキャリアを積んだ後、2011年に独立。株式会社中川総合事務所を設立し、幅広い業界のコンサルティングに従事。

―― お二人は出会う前、それぞれどんな人生を歩んでおられましたか?
淳: 私は54歳で独立しています。一つの企業に30年勤務したのですが、50代手前の頃に今後の人生を考え、いま一度勝負したいと思ったのがきっかけでした。そのまま企業に属し、60歳で定年して老後を過ごす人生が全く魅力的には思えなかったのです。

智枝: 私は大学卒業後、靴・鞄ブランド専門のコンサルティング会社という珍しい会社に就職し、全国を飛び回っていました。ファッションに特別な興味がなかったがゆえに、目にするもの全てが新鮮で夢中でしたね。

―― お二人とも仕事一筋だったのですね。当時の恋愛経験はどうでしたか?
淳: 僕は32歳のときに一度結婚しています。息子も生まれましたが、お互いの仕事があって、単身赴任で20年間離れて暮らしていました。息子も成人して社会人になり、妻と僕の将来を考えなければならなくなっても、踏ん切りがつかない状態が続きました。

しかし、ある方から「別れないことが相手を縛っているのではないか。別れないことも、時として残酷だ」というお言葉を頂き……。胸に深く刺さり、お互い真剣に話しあった末、別れることを決意しました。

智枝: 私は30代前半まで、結婚を考えたり生活を共にしたりした方が何人かいました。しかしどれも結局別れることになり、恋愛に疲れて仕事にのめり込むようになりました。恋愛経験を積むうちに「男性とはこういうプロセスで、こういう結末を迎える」という自分なりのパターンができていて、あまり本気になれなかったのですね。

しかし、友人とある占いに行った際、先生から「あなたは根がおっさんで、おっさんとしてもう成功しています! だから小さいことでへこたれず、自分はおっさんなんだと思って活動し続けなさい!」という痛烈なアドバイスを頂き……(笑)。「あぁ、私は細かいことは気にせず、大きく構えればいいんだな」と思って、とても楽になりましたね。その時から考え方が少し変わって、恋愛におけるパートナーも、「相手に合わせるのではなく、お互いの物事の捉え方をしっかりと見て、その枠を二人でいることで広げていける」人を探すようになりました。それから数十年は出会えなかったのですが(笑)。

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