スティーブン・マイゼル、テリー・リチャードソン、マリオ・ソレンティ、アニー・リーボヴィッツ……世界の名だたるフォトグラファーたちが生み出すファッション・ブランドのファッション広告。
しょっちゅう、「誰ソレがどこそこのブランドの広告を撮った」「モデルの誰ソレがどこそこの広告に出た」……なんて話題になりますよね。
ファッション広告は、はっきりとは分からなくても、「これはなんだろう?」と好奇心をそそり、「こんなイメージに憧れる」と心を奪うかっこいい男性・女性像を描く、各社・各クリエーター渾身の一作です。
その渾身の一作を、子どもたちに見せてみたという映像作品が、「Niños vs. Moda」。作ったのは、スペイン人アーティスト・Yolanda Domínguezさんです。
「Alexander Wang」「Loewe」「HUGO BOSS」などのラグジュアリー・ブランドの広告を見て、子どもたちはどんな印象を受けるのか? すると、「飲み過ぎたの? 怪我したの?」「ママに『あの人助けないと』って言うかも」「いじめられてるの?」「大げんかしてるから、警察を呼ばないと」などなど……きっと描き出そうとしたメッセージとはかけ離れたものが多かったよう。
中には「ヒーローみたい」「大学を出たインテリ」といった印象を受けたものもありましたが、子どもたちに見せられた写真は、すっかり見慣れてしまったタイプのものばかり。ファッション業界とはなんとも「奇異」な世界なのかも? と思わされる映像作品です。