オーガニック食品を選びたいワケは、多くの方が知っていることだろう。しかしオーガニックテキスタイル(生地)を選びたいワケについて答えられる人は? オーガニックテキスタイルの何が魅力なのか、知っている人はあまりいないのではないだろうか。
ベネズエラ生まれのニューヨークデザイナー・Susana Colinaは、さまざまなオーガニック&ナチュラルテキスタイルの、真の魅力を伝えるデザイナーといえよう。
Susana Colinaが自身のコレクションに使うテキスタイルは、そんなふうにできた素材だけ。オーガニックコットンのほか、バンブーやリヨセル、そしてヘンプといった天然素材を使用している(※ちなみにヘンプは、まだまだエコ・フレンドリーかどうかは議論がなされている。しかしエコであるとされる理由は、農薬や肥料なしで生育することや、極寒地域を除いてどこでも栽培できること、そして生育のスピードが早いことなどが挙げられている)。
また、Susanaが採用する「ベジタブル・カシミヤ」と呼ばれるニュー・カマーな素材も注目。大豆ベースの素材で、とにかく柔らかい肌触りでしなりと体に寄り添う素材だ。作り手としても、染めやすいのが魅力という。「Susana Colina」のマキシドレスや、ケープ・カット・スリーブのトップスは、このベジタブル・カシミヤでできている。
ファイン・アーツ&デザインを学んだバックグラウンドを持つSusana。デザインはミニマルそのもの。そんなエレガンスを表現する腕が認められ、いま注目のデザイナーとして、世界中のセレブリティたちから注目を集めている。
さてあらためて、オーガニックなテキスタイルの魅力とはいったいなんだろうか? Susanaが美しいドレスで表現しているものは、いったいなんだろうか。
オーガニックなテキスタイルとは、有機栽培で作られた素材でできた生地。化学肥料の代わりに有機肥料を使い、除草剤を使用せずに人の手で除草作業を行う。農薬の代わりに有益昆虫で害虫を駆除し、枯葉剤などを空中散布せず、自然に葉が落ちるのを待る。化学薬剤に頼ることなく、自然に成長した素材だ。
オーガニック素材の真の魅力は、触り心地や「肌にやさしい」といったことではない。あるべき自然の営みで、私たちの未来を緑豊かなものにしてくれることなのだ。Susana自身「これらの素材は、素材の本質を表すものなの」と、話している。
コメントを投稿するにはログインしてください。