4年前、あんなに敏感になっていた地震の揺れ。気づいてしまいました、最近慣れてきてしまっていることに。これって実は、とっても危険なことなのでは!? これからくるとされる南海トラフ、富士山噴火、30 年以内には首都直下大地震も80%の確率で起きるとされており、いつまた大規模な災害が訪れるかは分かりません。麻痺した感覚に危機感を持ち、「今すぐできる」防災のファーストアクションを求めて、ある方を訪ねました。
お話を伺ったのは、一般社団法人防災ガール★(以下、防災ガール)代表・田中美咲さん。
防災ガールは、「防災をもっとオシャレでわかりやすく」をコンセプトに、これからの災害に向けて防災を広める、国内・海外にいる20~30代の防災意識高い女性のコミュニティー。現在76名の「防災ガール」が所属し、イベント開催や企業とのコラボレーションによる商品開発など、活動の場を広げています。
スマホをフル活用しよう!
まず押さえておきたいのは、「お家や会社の避難経路や避難場所を知っておく」こと。ちゃんと調べなければと思ってはいるものの、どうやって調べればよいでしょう?
簡単に調べられるアプリをダウンロードしておくのがおすすめです。「防災情報 全国避難所ガイド」というアプリを使えば、現在地から近い避難所がすぐに表示されます。
実際にダウンロードしてみると、これがすごい! 立ち上げて「現在地から探す」をクリックするだけで、あっという間に付近の避難所が出てきます。これなら、通勤途中に災害に遭っても焦らず行動できそう。
しかしせっかくアプリをダウンロードしていても、いざという時に使えなくては意味がありません。いつでも使えるよう、「携帯電話の充電器を持ち歩く」のも大事です。
フル充電できるタイプがベストです。選ぶなら、邪魔にならないシンプルな形で、毎日持っていたくなるようなお気に入りのデザインのものを。
命をつなぐ「水」をお得に備えよう!
自宅に備蓄を……と思っても、つい後回しになったり、消費期限が過ぎてしまっていたり。日常生活の中で無理なくできることはないのでしょうか? すると田中さんが、一石二鳥の防災アクションを教えてくれました。
水を購入するとき、大きなペットボトル6本入りのものに切り替えてみてください。いまはネット通販などで届けてくれるし、まとめ買いの方がお得ですよね。ペットボトル6本入りの段ボールがお家にあるだけで、水の備蓄になります。
最低限の防災グッズを常備しよう!
災害はどこで遭うか分かりません。だからこそ、毎日持つバッグの中に最低限の防災グッズを入れていてほしいですね。
そこで防災ガールが推奨しているのは、必要なものを入れた「防災ポーチ」を作って持ち歩くこと。防災ガールが手がける防災グッズブランド「SABOI」の「防災ポーチ」の中身が参考になりそうです。
「SABOI」の「防災ポーチ」中には、髪を留めるピンやゴムなど、女性目線で選んだ9点のアイテムが入っています。全国の防災ガールから意見を聞き、毎日持ち歩けるサイズと重さまで中身を削ぎ落としたのだそう。
たしかに、せっかく準備していても持ち歩けなければ本末転倒。この中に入っているアイテムをヒントに、必要なものを化粧ポーチに追加してみてもいいかも。
防災の基本アクションを知ろう!
災害への漠然とした不安の中には、災害が起こった時、どう行動したらいいかがわからない、という理由が含まれます。まず、「知っておく」ことが大事。
防災ガールが推奨する「防災の基本アクション」は、こちらの5つです。
1.声を掛け合おう
2.「もしも」の状況を考えておこう
3.健康管理をしっかりしよう
4.情報を理解し、判断しよう
5.リラックスしよう
防災ガールのサイト上には、それぞれのアクションに対して、より具体的な行動「防災の5つの基本アクション」が紹介されています。今回紹介したファーストアクションはどれも、その「具体的な行動」をベースとしたもの。
今回田中さんが教えてくれたアクションは、どれもごく簡単なもので、どれか一つアクションを起こすことで、いざというときの漠然とした不安が和らぐのを感じました。
最後に、今後は具体的な数値目標を掲げて活動していく、という田中さんに、直近の目標を伺いました。
2016年末までに、防災ガールを通じ、16万人がなんらかの防災アクションを起こすことです。16万人は、全国の消防職員数。災害があるとすぐに駆けつけてくれる消防職員と同じくらい、防災を意識し、行動できる人、例えば、駅構内で倒れた人に「大丈夫ですか?」と声をかけることができる人がいる状態を目指したいと思います。
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