ヨガが持つポジティブな力をテーマにした今回の映画で、初主演を果たした道端ジェシカさん。ご自身も、9年前からヨガに取り組んでいるというジェシカさんは、ポジティブでハッピーなパワーの持ち主。そんなジェシカさんに、「Liv:ra(リブラ)」デザイナーの小森優美さんが、映画の見どころやハッピーのヒミツを尋ねました。
「シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸」
青森から憧れの東京へ出てきた本沢海空(ミク、門脇麦)、21歳。モデル兼ヨガインストラクターとして、華やかな世界で活躍する努力家のKUMI(道端ジェシカ)、28歳。境遇も価値観も対照的な2人がふとしたきっかけで同居することになる。
KUMIの手ほどきでファッションセンスも身につき、アルバイトも採用になり、海空の生活はうまく回り始める。反対にKUMIの生活は急降下。後輩モデルのRISA(石田ニコル)にメインモデルの座を奪われ、思いを寄せてくれる写真家の篤史に見放され、ついにはーー。海空とKUMI、ヨガとお互いの存在によってそれぞれ自分を見つめ直し、恋や仕事や将来に対する不安を乗り越えていく。
小森優美さん(以下、YUMI): すごく自然に演技をされていましたが、役作りのためにされたことはありますか? また、ご自身の役について提案したことはありますか?
道端ジェシカさん(以下、ジェシカ): 等身大の役だったのでとても演じやすかったです。ただ、KUMIはインストラクター級の技術を持っていますが、私はそこまでのレベルには至ってないので、役づくりのために1カ月半、毎日ヨガのクラスに通って特訓しました。時間があるときには、個人的にヨガに励みました。ほかには、モデルさんのふだんの私服など、リアルなモデルのイメージに近づけられるよう提案させていただきました。
YUMI: 映画ではストーリーを通じて、KUMIも海空も自分らしさを取り戻していきますが、今の社会ではなかなか自分らしく生きるのも難しいこと。ジェシカさんの考える「自分らしく生きる」とは?
ジェシカ: ふだんから自分の中にある直感を見逃さないようにしています。人に合わせたりするのではなく、自分が何を求めているのか、何が好きで何が嫌いかを理解し、それらをしっかり主張できることが大切だと思います。
自分の気持ちよりも人のことを第一優先に考え、協調性を大切にする日本の文化はすばらしいと思います。しかし同時に、そうすることで自分を肯定できずに苦しんでいる人が多いのも事実。まずは、自分に正直になることはとても大事なことだと思います。
YUMI: KUMIはヨガの魅力を再確認していきます。約9年前からヨガをされているというジェシカさんですが、ヨガの魅力はどんなところにあると思いますか?
ジェシカ: ヨガがもたらす肉体的な変化はもちろんですが、精神的な変化が一番の魅力だと感じています。ヨガをしていて「気持ちが良い」とか「肩こりが改善した」といったことはもちろん。それ以上に心の平穏が取り戻せたり、心の余裕を感じられたりすることが、昔から変わらず感じているヨガの魅力だと、いまあらためて思っています。
YUMI: ヨガなどを通じて、心のハッピーもたくさん生み出されているイメージがありますが、心はどうやったらハッピーにできるでしょう?
ジェシカ: いろいろありますが、人を褒めることで自分をハッピーにすることができます。実は、人の良いところを見ることって、自分の良いところを見ているのと同じことなんです。なので、人を褒めるととても気持ち良くなることができます。でも無理して褒めるのではなく、自然に感じることが大切です。
逆に人の嫌なところが見えるときは、自分にとって変化のチャンス。人の嫌なところは自分の嫌なところでもあるので、ありのままの自分というものが何かを理解することができます。
YUMI: ジェシカさんは、ネガティブな感情にさいなまれるときはありますか?
ジェシカ: もちろんありますよ! でも、そんな気持ちを切り替えられるよう、ココロを鍛えることが大事だと思います。
実はネガティブな感情ほど、元をたどるとポジティブな感情に行き着くんです。自分でその感情を認めていないから、ネガティブな感情として表に出てきてしまうのですが、本当は愛されたかったとか優しくされたかったとか、どんな感情もポジティブな感情から生まれているんですよ。
YUMI: ジェシカさんのように、幸せを心でたくさん感じられるようになることが、巡り巡って世の中をハッピーにしていくと思います。でも映画のKUMIのように、人生なかなかうまくいかなくて、幸せを見失ってしまうことも少なくありません。そんなときはどうすればいいでしょうか?
ジェシカ: モノや誰かが幸せにしてくれることはぜったいにありません。まず、自分がすでに幸せであることに気づくことが大切だと思います。
うまくいかないときは、気持ちの切り替えが大事。それは自分にしかできないことなんです。人にやってもらうと、その人に一生依存することになってしまう。だから自分でマインドを切り替えること。ヨガは精神統一になりますし、ふだん意識しない呼吸にフォーカスすることで、雑念を自然と取っ払うことができます。
YUMI: チャリティーなどにも積極的ですが、エシカルなライフスタイルやファッションについては、どんなイメージがありますか?
ジェシカ: 「エシカル」って言葉は、知らなかったです! でも、すばらしいですね。私自身も、選択できるときはフェアトレードのものを選ぶようにしています。あと海が大好きなので、海の近くでは流したものがそのまま海に流れやすいことを考えて、ケミカルな原料が少ないオーガニックのシャンプーや日焼け止めを選ぶようにしています。この地球上の生物の90%は海に生息していると聞いて、なおさら海には気をつけていきたいと思いました。
チャリティーに関しては震災以降、日本でもチャリティーが増えてきているのを感じていますし、今後も自分ができることはどんどんしていきたいですね。実は温めている計画があるのですが、早くみなさんにお知らせできるようにしたいですね。ぜひ楽しみにしていてください。
YUMI: では最後に、映画をどんな人に見てもらいたいですか?
ジェシカ: 最後に肩の力が抜けるような、元気をもらえる映画だと思うので、ふだん仕事が忙しくてイライラしていたり落ち込んでいたりするときに見て、元気になっていただけたら嬉しいです。あとはヨガをやっている方、ヨガをやったことはないけれど興味がある方にもぜひ見ていただきたいです。
(インタビューここまで)
ジェシカさんの美しさは、内面から湧き上がるもの。揺るがない価値観を持って、凛としたジェシカさんの生き方に触れ、そこに多くの人が魅了されるのだと感じます。
そんなジェシカさんの初主演映画「シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸」は、「ヨガを通して幸せになる女の子」がテーマの映画。ありのままの生き方をすることの心地良さ。そんなシンプルな幸せを見つけるきっかけをくれるような、温かくて素敵な映画です。ぜひ映画館に足を運んでみてください!