「ファッションは世界を変えられるということ以上に、ファッションは世界を変えなければならない。2日前にバングラデシュで起こった事故は、無視できないほど大きな事故でした。だから私は『Green Carpet Challenge(※レッドカーペットイベントにサステナブルなドレスを着て登場する試み)』を始めたのです」と、俳優コリン・ファースの妻であるリヴィア・ファースは、2013年のVogue Festivalで話した。彼女のように信念を持った強い女性たちが、ファッションをエシカルな方向に動かしてきた。
そういった女性たちは、自身の才能や知名度を生かし、地球を犠牲にするようなファッションは美しくないことを訴え続けてきているが、今回、Eluxe Magazineでは、そういったメッセージを発信し続ける強くて美しい女性5人をご紹介する。
Lucy Siegel(ルーシー・シーゲル)
イギリスのジャーナリストでありオピニオンリーダーであるLucy Siegelは、英・The Observer紙でサステナブルなライフスタイルの連載コラムを持つ名物コラムニスト。ファッションウィークのフロントロウの常連でもあり、他にもBBCの番組などでサステナブルなライフスタイルのコツをいくつも紹介している。彼女の著作「To Die For」をはじめとする多くの執筆活動を通じて、ファストファッションの背景について警鈴を鳴らしており、その功績からElleやMarie Claireなどからも高く評価されている人物だ。
Sass Brown(サス・ブラウン)
ニューヨークの名門大学Fashion Institute of TechnologyのSchool of Art and Designで、アドミッション・オフィスのActing Assistant Deanという重要なポストを務めているSass Brownは、Coco Eco Magazineのニューヨークエディターを務めるなど、研究者・教育者・ブロガー・ライターとして幅広く活躍しているが、もともとはイギリス出身。自身の名前を冠したアパレルコレクションをイギリス・カナダで発売した。ブラジルや中国のファッション事情などにも精通しており、「Eco Fashion」と「Refashioned」という2つの著作を発表した。彼女のウェブサイト「ecofashiontalk」は膨大な数のエシカルブランドを紹介する貴重なファッションブログの1つである。
Tamsin Lejeune(タムジン・レジュン)
エシカルファッションの世界的プラットフォームである「Ethical Fashion Forum」の創設者であり、マネジメント・ディレクターを務めるTamsinは現在、その中でも特に「the SOURCE」という情報プラットフォーム部門を取り仕切っている。2004年の設立以来、何百ものファッション起業家やビジネスパーソンにサステナブルファッションについてのコンサルティングやサポートを提供し、エシカルファッションブランドが増えるための手助けをしている。
Orsola de Castro(オーソラ・デ・カストロ)
アップサイクルブランド「From Somewhere」と、アップサイクルプロジェクト「Reclaim To Wear」の設立者であるデザイナー。「アップサイクルの女王」とも語られる人物だ。1997年という最も早い時期からアップサイクルに取り組み、「Topshop」などの大手ブランドとも廃材を活用したコラボレーションやカプセルコレクションを実現させてきた。また、ロンドン・ファッションウィークのエシカル展示会「Estethica」の設立のために活躍した一人であり、現在もブレーンとして同展示会をバックアップしている。
Livia Firth(リヴィア・ファース)
レッドカーペットイベントにサステナブルなドレスを着て登場する「Green Carpet Challenge」を考案し、世界中のメゾンやセレブに呼びかけたLivia Firthはファッションのサステナビリティにおいて最もよく知られた人物である。その活動を通じ、「Gucci」「Narciso Rodriguez」などの大手ブランド、Tom FordやVictoria Beckhamをはじめとする多くの著名人を巻き込んできた。「Eco-Age」というエコロジー問題に関心の高い消費者のためのオンラインマガジン兼ショップも主宰しており、毎月著名人などの寄稿者を迎え、エコに関連したとっておきのファッションやライフスタイルを提案している。