スウェーデンのファッションブランド「H&M(へネス・アンド・マウリッツ・ジャパン株式会社、本社:東京都渋谷区)」は、「Conscious Collection」のローンチと同時に、古着回収1周年を記念したキャンペーンを行う。「H&M」は、2013年3月より全世界の店舗で古着回収活動を開始しており、衣料品であればブランド・状態問わず引き取る。
多くの服が毎年ゴミとして捨てられているが、そのうち95%は再利用の可能性がある。着古した服や傷んでしまった服、あまりにも流行遅れになってしまった服、穴が開いてしまった服は、捨てたりクローゼットの奥に放り込んだりするのではなく、H&Mに持ち込むとリサイクルに協力できる。
パートナー会社・I:Collectとともに昨年から実施されている「H&M」の古着回収だが、日本ではこれまで、「H&M」全40店で388トン(2014年4月2日現在)を越える古着を回収しており、この数字は世界の「H&M」の中でも、1店舗当たりで最も多い量を示すという。
今回のキャンペーンでは、通常古着1袋につき、3,000円で利用可能な500円クーポンを1枚配布するところ、期間中2枚(計1,000円相当)のクーポンを配布する。持ち込まれた服は、直近の加工場に運ばれたのち、状態によってリウエア、リユース、リサイクル、エネルギーの4つにグレード分け、人の手で種類分けされるという。「Rewear(リウェア)」に分類されたものは、古着として世界各地で販売され、「Reuse(リユース)」として分類されたもう着ることのできない服は、清掃用の布など、他の製品に加工される。リユースできない「Recycle(リサイクル)」の服は、繊維として再生の道をたどり、例えば車の制振材や防音材のような製品の製造にも使用される。リウェア、リユース、リサイクルのどれにも適さない「Energy(エネルギー)」のものは、燃料(エネルギー)を作るために使われるという。
目標は廃棄する衣類をゼロにすることで、あまりにも状態が悪く再利用できないものは原材料へリサイクルされ、新しい製品へと生まれ変わる。また日本では、1kgの古着を回収するごとに2ユーロセントずつ「Save the Children Japan」に寄付されるという。
引き取るのは、ブランド問わず、どんな状態のものでも可能。穴が開いた服も回収する。まとめて袋に入れて店舗に持ち込む。ただし、靴やシーツ、ブランケット等は回収していない。