南米エクアドル発のアップサイクルブランド「Fui Reciclado」と文化服装学院ファッション高度専門士科3年生がコラボレーションした商品が4月19日以降発売開始となる。ファッションを専門に学ぶ学生たちがアップサイクルやフェアトレードを考慮しつつ、自由な発想で企画・デザイン。現地エクアドルのデザイナーや縫製工場と、テレビ電話でディスカッションを繰り返し、4型のアイテムが生まれた。
今回の取り組みは、失業率、非正規雇用率の高いエクアドルで少しでも多くの職を生み出そうと、健全な労働条件で働いて十分な賃金を得ることができる職場を整備する、フェアトレードの理念を広める目標で企画されたもの。輸入販売を行う有限会社グリーン貿易(本社:東京・渋谷区、代表:豊田)が、学生たちにフェアトレードやアップサイクルの理念を紹介し、賛同した有志学生によって実現した。
参加したファッション高度専門士科の深谷恵理子さんは、「自分のデザインしたものを、エクアドルの皮革職人さんが楽しく製作してくれていたらとても素敵じゃないかと思って参加した」と、動機を話している。
「Fui Reciclado」は、広告バナーやタイヤチューブなどの廃棄される素材を用いた、バッグやアクセサリーのブランド。同ブランドが素材に使うビルボードを用いて学生がデザインした。
全面的にビルボードの素材・カラーを打ち出せるようなフォルムや、使用時の利便性を考慮したポケットの配置、2WAYなど、学生たち自身が「こういうものがあったら欲しい」という視点でデザインされている。
前出の深谷さんは、「メインの材料であるビルボードが革のように硬くてふだん縫製している布地とは全く違うため、扱いがとても難しかった。でもビルボードは一つ一つカラフルで、『同じものはない』という部分も含めて、とても魅力的な素敵な材料だと思った。材料をどこの部分に使ったら効果的かと考えることも楽しかった」と、デザイン時を振り返る。
また、「自分が思っていたよりも日本は平和で、生きていくのに必死な国がたくさんあることを再認識した。フェアトレードもアップサイクルについての理解が深まって、もっと多くの人に知ってもらいたいと思うようになった」とも。
販売は、「Fui Reciclado」の正規取り扱い販売店ほか、4月19日(土)~20(日)アースデー東京(東京・代々木公園)、4/21(月)~5/11(水)仙台フォーラス、4/25(金)~30(水)仙台メディアテークで展示・販売される。
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