ファストファッションの代名詞となりつつある「中国」だが、そればかりではない。同国が抱える莫大な人口の内には、若く才能溢れるデザイナーがファッションの未来を捉え、エコなアプローチでシーンを牽引しつつある。無数に存在する工場がある中国では、活用できる端材や残布には事欠かない。今回は5つのチャイニーズ・エコブランドを紹介する。アジア的なエッジィさとユニークなデザインが注目のポイント!
1. Absurd Laboratory
香港にベースを置く「Absurd Laboratory」は3人の「ファッション狂い」という若手デザイナーによるもの。ストリートスタイルを、パンク・ロック・トライバル・グランジ・ハイストリート……などさまざまなエッセンスと組み合わせた挑戦的なリアルクローズを展開する。工場で余った残布を使用している点がエコだが、そのことが内包する現実を「この世は狂っている」というブランド・モットーに乗せている点がアイロニックでにやりとしてしまう。
2. Madame Pure
クラシカルでフェミニン。シンプルでベーシックなコレクションはレイヤリングにぴったり。上海を拠点に活動するロシア系カナダ人のデザイナー・Elena Loeschによる「Madame Pure」は、中国産バンブーを中心として国産素材をを使用し、エレガントなスタイルを提案している。
3. Mutt Museum
香港のデザイナー・Janko Lamによるブランド「Mutt Museum」は、「後は捨てるしかない」ほどの端材や残布を活用し、コンテンポラリーでかっこよく、それでいてかわいさのあるアイテムを生み出している。Jankoはリサイクルという手法が要求するクリエイティビティを愛しているといい、「私たちはサステナブルな道筋をたどっていかなければならない。同時に、いろんなパターンを生み出していく必要がある」と話している。
4. Wan & Wong
2013年の春に設立された生まれたてのブランド。Kelvin WanとJoyce Wangという2人のデザイナーのクリエイティビティの融合は、クリーンでミニマルかつ機能的な服を生み出した。リサイクルファブリックとサステナブルファブリックを組み合わせた、タイムレスなコレクション。
5. Xinyan Dai
アジア最大級のエコファッション・コンペ「EcoChic Design Award」2013年度ファイナリストの一人、Xinyan Daiによるブランド。フレッシュで楽しいアップサイクルが大会でも注目を集めた。「本当にすばらしいデザイナーならば、どんな素材からだって新しいものを生み出せるはず。美しい服を生み出すためだからといって、ただそれだけのために生地を無駄にすべきではない」との信念を持つXinyanは、ユーズドアイテムを解体し再構築する試みを続けている。
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