みなさんこんにちは! 東京では雪がかなり積もったようですが、ここニューヨークでも大雪に見舞われています。
そんな大雪の中、ニューヨークでは2014秋冬のファッションウィークが行われました。世界的なメガブランドがコレクションを繰り広げる中、エシカルファッションブランドも負けずにすばらしいショーやコレクションを発表していました。今回はそんなニューヨークファッションウィークに見られるエシカルファッションの模様をお届けしたいと思います。
アルパカ×エシカルのSimply Natural Clothing
まずは「Simply Natural Clothing(シンプリー・ナチュラル・クロージング)」というブランドのトランクショーに行ってきました! ブランド創設者であるHolly Hendersonさんは、彼女の故郷で友人の牧場に遊びにいったときにアルパカと初めて出会いました。柔らかく、そして贅沢な肌触りのアルパカの毛の虜になってしまったのだそうです。その後、彼女はリサーチやテストを重ね、2011年に自身のブランドをスタートさせました。「Simply Natural Clothing」は環境への配慮を欠かさず、動物の殺傷、動物実験も徹底的に排除しています。もちろん、アルパカを殺傷するようなことはしていません。
上質なアルパカの毛で編み上げられたニットは肌触りが抜群。スタイリッシュながらもどこかあたたかみの伝わってくるデザインが特徴的でした。
ゼロ・ウェイスト・デザインのDaniel Silverstein
続いては、ゼロ・ウェイスト・デザイン(Zero-Waste Design)で脚光を浴びるデザイナー・Daniel Silversteinのファッションショーにお邪魔してきました。彼はFashion Institute of Technology(FIT)でゼロ・ウェイスト・デザインという技法を学びました。これは、特殊なドレーピング術を駆使し、洋服を作る際に出る生地の廃棄をなるべくゼロに近づける技法です。2010年FITを卒業後、ブランド「100%NY」をスタートさせました。ラグジュアリー感を失わず、かつ生地の廃棄を少なくするデザインと技術は、ニューヨークにおいても注目を集めています。
今回のFall/Winter2014 コレクションは、フェデリコ・フェリーニの映画 「81/2」にインスピレーションを受けつくったそうです。コレクションの特徴の一つであるプリントは繊細で美しく、来場者の心を奪っていました。また、力強さの中にも女性らしさの光るデザインに、ゼロ・ウェイスト・デザインの魅力を感じました。
盛り上がりを見せたニューヨークのファッションウィーク。その中でもエシカルファッションブランドは輝きを放っており、ニューヨークに来て以来、エシカルの広がりを一番大きく感じた瞬間でした。しかし、まだまだエシカルな取り組みがスタンダードになったとはいえません。今後、どのようにエシカルが広まっていくのか、そしてそのために消費者の私たちがどうエシカルを受け止めていくのかが重要なポイントになっていくのではないかと感じました。