幸せになるための最もシンプルなルールには、前回の「与えたものを受け取る」と同様に、とてもシンプルな宇宙の法則があります。
ーー焦点を当てたものが膨らむ
私たち誰もが普段無意識に活用しているエネルギーの法則です。
たとえば経済的な豊かさが欲しいと思っているときに、豊かさに執着しているがゆえに「持っているお金の量が減るのが怖い」と思ってしまい、日々不安を感じながらお金を使っている状態なら、心は不安に焦点を当ててしまっているので豊かになることはできません。
豊かになるコツは、「今の状態ですでに豊かである」と感じることがポイントです。経済的に豊かになりたいのであれば、持っているお金の量にこだわらず、今生活できていることへの感謝から始めます。その状態であれば、私たちは豊かさに焦点を当てることができ、一生懸命頑張らなくても自然に豊かさを膨らませることができるのです。
どこに心の焦点を当てますか?
経済的なことで説明しましたが、周りの人間関係や夢、自分の生き方、社会全てに同じことがいえます。
恋人のことをありのまま愛していれば、たとえ状況が変われどその愛は継続するでしょう。恋人を自分の思いどおりにしようとした瞬間、恋人の心が離れていくのが不安になり、うまくいかなくなってしまいます。夢を叶えることにわくわくしながら生きれば、細かいことを考えなくても自然と夢を叶えることができます。目の前の障害や自分の実力のなさに落ち込んだり、同じ目標を持つ人への嫉妬をした場合は、より多くのたくさんの障害を呼んでしまいます。
私たちは同じ社会に生きながら、この社会は素晴らしいと思うことも、この社会は最低で腐っていると思うこともできます。どちらに焦点を当てるかは自由ですが、もしこの社会を平和に導きたいのであれば、焦点はできる限り「良いところ」に当てるべきです。マザーテレサが「平和の集会には参加しますが、反戦の集会には参加しません」と言ったといわれていますが、そうならマザーテレサはこの法則をとてもよく理解していたのだと思います。
焦点を当てるとは、応援するということ
もし今あなたに「嫌なもの」「必要のないもの」があるとすれば、今すぐそれに焦点を当てるのをやめてみてください。焦点を当てるということは、実はそのものを「応援している」と同じことなのです。必要のないものは無視して(コツは存在しないものとみなすことです)、大切なもの、好きなもの、守りたいものに焦点を当てましょう。
そうすることで満たされるのは、まず自分です。嫌なものに焦点を当てるよりも好きなものに焦点を当てたほうが、人生は何倍も豊かになることでしょう。そしてそのエネルギーはどんどん膨らんでいき、周りを巻き込み、世界を変えるパワーとなって増殖していくのです。