あなたにとってのエシカルとは、どういうものでしょうか? 米・エシカルファッションメディア「ECOSALON(エコサロン)」の記事でも7つのエシカルポイントが紹介されています。あなたのエシカルのかたちを考えるポイントになるのではないでしょうか?
グリーンウォッシング(※環境配慮をしているように装いごまかすこと[wikipedia])は、実はけっこうありふれているもの。消費者がサプライチェーンを一からたどって本当のところを確認する手立てはないし、あったとしてもそれに十分な時間を割くことができる人もいない。アパレルの最終商品には認証マークも付与できないし、実際のところ、あなたが購入した服が本当にあなたの倫理観に適うものか、あなたは自信を持って答えられるだろうか? そこで、あなたの倫理観に対しその服を提供したブランドがエシカルであるかを考えるうえでポイントとなる7つのポイントを考えよう。
1. Made in the U.S.A.
国内産業を支えているものであるかは重要なポイントである。90年代より海外で安く生産するのが主流となっていた。アメリカ国内での生産では、少なくとも企業は法定最低賃金を守らなくてはならないし、昨今いっそう厳しくなっている環境基準も守る必要がある。それに、国内で生産している企業はすてきな背景ストーリーを有しているケースが多々見受けられる。企業はそれを消費者に紹介したがってもいる。もちろん、国内生産をしつつもエシカルでない企業はあるものの、少なくなってきているということはできるだろう。消費者には、法という手段もあるのだ。
2. エシカルな生産をしている
人間の手が衣服の生産に携わっていることを私たちは忘れてしまいがちだが、アパレル産業に人の手は欠かせないのだ。現在でも機械では行うことができない作業が多数ある(the New York Timesが最近そのことについて記事を発表していた)。機械は美しいドレスや靴を縫うことができない。そのことを肝に銘じていれば、人を搾取して服を作るような企業の服を選ぶことはできなくなるだろう。少なくとも、その企業のウェブサイトやタグを確認しよう。
3. 全てを公開する姿勢がある
「H&M」が全サプライヤーのうち95%を公開したことを言っているのではないが、マスマーケットにおいて一歩を前進したことは確かだといえよう。私がより取り上げたいのは、100%正直であることを掲げる「Honest by(オネスト バイ)」や、大胆な透明性を掲げる「Everlane(エバーレーン)」といったブランドである。彼らは本当に何もかも公開しているし、なにより消費者にその背景を知ってもらいたいと考えている。またネパールに工場を所有する「Studio Jux(スタジオ・ユックス)」では、各商品にシリアル番号のようなものが振られており、サイトからその生産を追うことができる。
4. 素材を最後まで使いきろうとしている
「Stabel」「Study NY」「Titania Inglis」「TABii JUST」といったブランドに共通するのは、彼らがゼロ・ウェイスト(ゴミゼロ)を追求しているということだ。彼らは、自分たちが採用した素材を愛しており、ゴミ山に追いやることなく大事に使っていきたいという気持ちでゼロ・ウェイストに行き着いた。ごみの排出を限りなくゼロに近づけるようなパターン設計の技術は、クリエイティビティの新たなフィールドだ。
5. 採用しているテクノロジーがエコ
全てのことにはプラスの面とマイナスの面がある。その意味では、サステナブルなテキスタイルなんてない。オーガニックコットンは厳しい基準の下生産されているが、その加工の段階はどうだろうか? ユーカリから生成される再生セルロース繊維・リヨセルは、科学化合物だがその化合物は99.5%再利用しているし、水の使用量も少ない。完璧な技術はないということを念頭に置いたうえで、よりエコな方法で作られた繊維を使用しているかどうかは考えておくべきだ。
6. 職人・技術者を支えている
海外に旅行すると、その土地ならではの色使いや技術に目が釘付けになったことがあるだろう。「Mercado Global(メルカド・グローバル)」「Blumera(ブルメーラ)」そして「Maiyet(マイエット)」といった企業は、その土地の人々以上にその技術をうまく扱える人はいないということを熟知している。企業が土着の技術をコピーするのではなく、現地の人々と協働するとき、その土地の人々を確実にサポートしていると言える。
7. その服を愛している!
あなたは自分のクロゼットを開けてその前に立ったとき、わくわくしただろうか? 私はしたわよ! 何においても一番大切なエシカルポイントは、その一枚の服をあなたが心底愛しているかどうかだ。自分のスタイルを求めて試行錯誤を繰り返した先に辿り着いた服ならば、ずっとずっと大切に着ようと思うだろう。それがエシカルファッションの核となるポイントだ。