ビジネストレンドのいろはを簡明に説明するウェブサイト「OnlineMBA」で、ファストファッションビジネスについてのビデオが公開されました。ファッションのトレンドについて簡潔にまとまったショートビデオとなっています(下記に、日本語での内容の概略を掲載しています)。
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「H&M」、「Zara」、「Forever21」などは、いわゆる「ファストファッション」と呼ばれるアパレルビジネスの好例である。キャットウォークに登場するコーディネートが、発表から数週間もしないうちに、しかも手頃な価格で楽しめる。ラグジュアリーブランドが、毎年50〜100の衣服を生産しているのに対し、「Zara」は巨大なデザインチームを抱えて、毎年1万以上の衣服をデザインしている。
この消費傾向を好意的に捉えるデザイナーも少なくない。例えば「Proenza Schouler」は、米スーパーチェーン大手の「Target」と提携して安価なコレクションを展開し、知名度を大幅に上げた。
全てのデザイナーがアンチファストファッションであるわけではないが、多くの人が品質と信頼性の欠如を指摘している。ファストファッションブランドである「Topshop」のCEO・Phillip Green氏でさえ、「消費者はいま一度、極端に性急な生産状況を見直すべき」と話している。環境面でもファッション業界は、200万トンもの廃棄を出している。CO2量ならば210万トン、水の使用量なら7000万トンだ。性急な消費がこの膨大な廃棄に加速をかけている。
20年近くに及ぶファストファッションムーブメントを経て、徐々に変化を求める動きが現れている。300もの小売企業が、サステナブルなファッションをつくるためのアクションプランに署名している。このアクションプランは、生産・販売・廃棄に至るまでの過程で環境への負荷を軽減し、適切な労働環境を保証するなどの内容が盛り込まれている。