国産・無農薬ハーブで障害者の就労支援につなげるコスメ「スプーン・スプーン」オンラインショップオープン

2013. 9. 30

株式会社ウイングフォレスト(本社:東京都港区、代表取締役:菊地翼)が、国内発エシカルコスメ「スプーン・スプーン」の公式オンラインショップを、新たにスタート。ブランド名は「救う、を気軽に。」が由来。スプーンの「すくう」と、「救う」をかけている。

スプーン・スプーンは、「環境にいいこと+社会にいいこと+私にいいこと」という3つの「いいこと」をかなえる商品づくりをコンセプトとしている。「社会」に対しては、障害があって一般企業などで働くことが難しく、福祉作業所で働いている人々を雇用し、継続的に収入を得られるビジネスモデルづくりをしている。「環境」に対しては、原料となるハーブには、福祉作業所で農薬を一切使わずに栽培したものを使用。また、全商品の売上の一部は、公益社団法人国土緑化推進機構「緑の募金」を通じて森林保護に役立てられる。

spoon-spoon

障害があり一般の企業に勤務することが難しい方を受け入れる福祉作業所には2種類あります。一般企業のように雇用契約を結び、社員として働く「就労継続支援事業A型」と、非雇用型の「就労継続支援事業B型」です。

「A型」は地域の法定最低賃金が約束されていますが、勤務体制もかなり厳格なため障害の程度が比較的軽い方が働いており、一般の企業とほとんど変わりがありません。一方、障害の程度により「A型」での勤務が困難な方は「B型」で働いていますが、「B型」は法定最低賃金の適用外で、月1万円程度の非常に安い賃金で働いているのが現状です。

このように説明するのは、代表の菊地翼氏。

「B型」作業所で働いていらっしゃる方々は、自分たちは一生懸命働いているのに工賃があまりにも安すぎる、と落胆しています。

業務内容は福祉作業所によってさまざまですが、たいていの「B型」の作業所は、簡単な内職的な軽作業が多いです。これが、安すぎる工賃の原因の一つとなっており、福祉作業所が障害者の方々に簡単な作業しかさせないのは、「これくらいのことしかできないだろう」という固定観念からきているといえます。そして「これしか売上がないんだから、これしか支払えない」というのが福祉作業所の運営側の言い分ですが、実は働く障害者たちの「できるかもしれない」という可能性を引き出せずにいるのが現状です。

同社は福祉作業所と提携し、ビジネスを通じて福祉作業所からスタッフに支払われる賃金のアップを支援する。現在は、知的障害や精神障害があり「就労継続支援事業B型」で働く約40名がスプーン・スプーン製品の生産プロセスに関わっており、化粧水や乳液などの基礎化粧品に使われているバラやラベンダー、カモミール、ローズヒップといったハーブの無農薬栽培、それらを収穫する農作業に従事している。また、入浴剤の製造から袋詰めまで一貫して福祉作業所で行なっているという。

現状では月1万円足らずの工賃を、半年以内に月2万円に向上させることを目指すという。段階的に工賃を上げ、まずは月10万円程度まで向上させることが目標だ。その後も、新商品ができるごとに別の福祉作業所に依頼し、ビジネスの拡大と日本中の福祉作業所の工賃を上げていくことを目指す。

スプーン・スプーン

問い合わせ先:株式会社ウイングフォレスト(03-6869-6467)
公式サイト:http://spoon-spoon.com/

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