エシカルジュエリーの製作・販売を行うR Jewels Japan 株式会社(東京都目黒区、代表取締役 星まり)は、日本で初めてFairmined(フェアマインド)認証ゴールドラベルの使用許可を取得。設立以来、一貫してFairtrade Labelling Organizations International(以下、FLO)によるFairmined認証ゴールドを用いたエシカルジュエリーの販売をしてきたが、そのラベルの使用の許可は日本初となる。
Fairmined認証ゴールドとは、公正な労働環境の下、採掘されたゴールドのこと。国際的非営利団体であるAlliance for Responsible Mining(公正な採掘のための連盟、以下ARM)が独自に提携する小規模鉱山で採掘されている。ゴールドの採掘場では、危険を伴う労働環境の中、世界で2千万人弱の労働人口がいる(男女、子ども含む)。世界50カ国以上の鉱山で、児童労働や強制労働などの侵害、また化学物質の危険な取り扱いによる健康被害や環境汚染などが世界的に問題視されている。同団体は、金採掘現場における労働者の人権を守る基準を設け、彼らの市場へのアクセスの支援、国際NGOや政府を巻き込んだ地位の向上、紛争の予防、また水銀の使用頻度の低減化などコミュニティ全体の持続的な発展をサポートしている。
設立以来、R Jewels Japan株式会社が取り扱ってきたゴールドは、南米ペルー産のFLO認証ラベルを取得しているものであった。最終製品へのフェアトレードラベルの取得には、サプライチェーン全体でフェアトレードの基準が守られているかを証明する必要があるが、日本では、FLOによるゴールド製品へのラベル付与がまだ行われていない。同時に、2010年よりパートナーシップを結んでいたFLOとARMの連携がゆるやかなものにシフトするに伴い、ARM独自の認証ラベルが立ち上がることに。その日本第一号として同社に注目が集まった。
今回、日本で初めてラベルの使用が認められた認証ゴールドは、ARMを通じ、ペルー、エクアドルなどの小規模鉱山労働者およびその家族へ、正当な対価とプレミアム(奨励金)が支払われるもの。対価とは別に支払われるプレミアムは、地元住民自らが用途を決められるもので、教育、衛生などコミュニティの生活向上に寄与する。こうして労働者とその家族が、安心して未来に夢を描けるかたちをラベルを通じて維持する。
同社代表取締役 星氏は「そもそも、フェアマインドゴールドの認知度がまだまだ低い現状がある。今回のことがきっかけになって、日本のジュエラーの間でももっとフェアマインドゴールドについて認知度が高まり、ラベル取得が普及したら嬉しい」と話す。
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