イギリスのthe Guardian紙の日曜版「the Observer」が毎年行なっている最大級のエシカルアワードが今年は5月30日に開催されました。このアワードでは毎年、ブログ部門・小売部門・ソーシャルビジネス部門など、幅広い経済プレーヤーの中からエシカルな企業を選出・表彰しています。昨年のブログ部門では、
さて、今年のファッション&アクセサリー部門の受賞者は、フランス発のエコブランド「Veja(ベジャ)」に決まりました。「Veja」は、北ブラジルのアグロエコロジー(自然と共生する農業)の農場で栽培したオーガニックコットンと、アマゾンでとれたゴム、アカシアタンニングのレザーを使用し、エコでお洒落なファッションアクセサリーを作っています。
ノミネートされた時点でのURBAN TIMESに掲載されたインタビューをご紹介しましょう。
―― エシカルな商品を作ろうと思ったきっかけは?
新しいタイプのファッションを作ろうと思っていました。大量消費・大量生産の現状にチャレンジしたかったんです。「Veja」の創設者であるSébastien Kopp(セバスチャン コップ)とFrancois Ghislain Morillon(フランソワ ギスレーン モリヨン)は世界中を飛び回りながら、大企業にサステナブルビジネスのアドバイスをしていました。彼らはその後フランスに戻りましたが、まだまだ草の根でできることはあると感じました。「Veja」は、単なるマーケティング戦略の一つとしてエコへの取り組みを行うのではなく、ビジネスモデルの根幹をなすビジネスとしてスタートしました。
―― Vejaではフェアトレードとオーガニックの認証を受けていますね。今後企業として進化していく中でどんな試みをしていく予定ですか?
認証を受けるだけでは不十分です。草の根でいえば、「Veja」は現場で生産過程をチェックするチームを育成し、派遣しています。南ブラジルにいる7人は、工場での生産を見守っています。北東ブラジルのオーガニックコットン農場の2人はアグロエコロジーな農法を守っているかをチェックし、アマゾンはアクレ州(ブラジル)の1人はゴム樹液に対してFolha Desfumada Liquida(英:Liquid Smoked Sheet)技術の導入を推進しています。
―― Folha Desfumada Liquida(FDL)とはどういうものなのでしょうか? その利点は?
ゴムの生産に携わってきた経緯から、「Veja」はFDLのローンチをサポートしました。FDLは、アマゾン森林の外でゴム樹液からゴムを精製する技術です。それにより、より高い付加価値を付けてゴムを輸出することができ、アマゾンの内外により多くの収入をもたらします。
―― 広告宣伝費にはまったくお金をかけないとのことですが、どうやってブランドの認知度を高めてこられたのでしょうか?
「Veja」は確かに広告宣伝にはいっさいお金をかけないと決めました。現在の認知度は、みなさんの温かい口コミのおかげです。
―― レザーの工場とは直接顔を突き合わせて仕事していないということですが、どうやって仔牛の出どころと加工を保証しているのでしょう?
確かに、「Veja」は仔牛のブリーダーと直接やり取りをしていません。われわれが使用するレザーの仔牛は、アマゾン近辺で育成されたものではありません。なぜなら、仔牛の育成は森林破壊の大きな要因になっているからです。われわれが使用するのは、南ブラジルの空き地で育てられた仔牛で、食用肉の副産物です。それらはベジタブルタンニンなめしで、クロムなどの重金属を使用しません。代わりにアカシアを使用しています。
―― 「Veja」の製品はオーガニック農法で、それゆえ日々の天気によって生産量、果てや売買価格が左右されるでしょう。その悪影響をどうやって回避しているのですか?
日々の自然の営みは、オーガニックコットンの栽培に確かに影響を与えます。「Veja」では、収穫の前に適切な金額で先にコットンを買い付けています。それにより、農家の収入が世界経済の影響を受けないで済むようにしています。
―― 最後にURBAN TIMESの読者に一言お願いします。
物を購入するときには、常にそれがどこで、どのように生産されたものか問うようにしてください。
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