デトロイトの学生であるMike Forbesが考案したUlterior Survival Bag。これは、ただのバッグではありません。デトロイトの路上生活者のためにデザインされたこの商品は、冬の時期になると、凍傷などから足を守るブーツに変身します。まさに「隠れたサバイバル」の名にふさわしい、頼もしい機能性を兼ね備えたバッグです。
地元の芸術大学で工業デザインを学ぶForbesは、Stephen Schock教授による“必要性を満たすデザイン”をテーマにした指導の下、デトロイトに18,000人いる路上生活者たちが必要としているものに焦点を当てた商品開発を行いました。
デトロイトの街中では、凍傷に苦しむ裸足の路上生活者が数多くいます。そこで、冬の履物の需要を満たすデザインを商品に取り入れようと考えたのです。
これは単なるゴミ袋ではありません。荷物を運ぶだけでなく、彼らの足を守ります。
2011年のデザイナーズソサイアティー・アメリカンアワードのファイナリストにも選ばれたこのバッグ。実は、そのほとんどのパーツがリサイクル素材で作られています。バッグのベース&靴の底となる部分には、ゴムの切れ端を使用。靴紐の役割も果たす袋の引き紐は、リサイクルアルミニウムの金属環によって集められたプラスチックボトルが原料となっています。さらに古物のウールブランケットが裏地に貼られ、冬でも防寒性はばっちり!
さらに彼は現在、TOMSの手法にヒントを得て、バッグ1つご購入につき、2つのバッグをペアにして路上生活を送る人々に寄付するという構想を練っているそう。また、は友人とAnymile Clothing というTシャツブランドを立ち上げ、地元で貧困に苦しむ世帯のサポート活動の真っ最中。彼はブランドのWebサイトの中でこのように宣言しています。
ここでの収益が、個人的な経済力向上のために使われることはありえません。なぜなら、この街が生まれ変わって初めて、私たちは利益を得ることができるからです。
彼はあくまでも「地元ブランド」としてのこだわりを大切にしています。
デトロイト市は、近年貧困率・失業率の増加で治安が悪化し、人口の減少が問題となっています。そんな中で、生まれ育った街を愛する若者の熱き思いが、素晴らしいデザインとなってこの街に光を灯し始めたようです!
Via:Ecouterre
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