元「HUGO BOSS」デザイナーによる、100%透明性を約束するブランド「Honest by.」

A Picture of $name Mie MANABE 2012. 3. 14

この服は、どこのどんな素材を扱って、どこでどんな人が何を使って縫ってくれたの? ――襟元のタグだけの情報では、その服のことはまだまだ分かりませんよね。いくらブランドについて説明され、そのブランドのビジョンやイメージに共感していても、1着1着の服のことは知ることは難しい……。

今回は、そうした「隠された部分」を一掃することで“完璧なオシャレ革命”を起こすべく立ち上がった、ベルギー発のブランド「Honest by.(オネスト・バイ)」をご紹介します!

Via: http://www.honestby.com/

Via: http://www.honestby.com/


今年の1月にスタートした「Honest by.」は、世界で始めて「100%透明性のある」ブランドのあり方を提唱しています。同ブランドのオンラインショップでは、各アイテムごとに、

・素材
・製造プロセス・場所
・値段の内訳
・生地の製造過程で使われた炭素量

という、4点がこと細かく書かれているという徹底ぶり! その情報量は半端じゃありません。

ワンピース1着の素材情報だけでもこんなにみっしり。

このブランドを立ち上げるきっかけとなったのは、デザイナーであるBruno Pieters(ブルーノ・ピータース)氏が南インド旅行の際に、全て現地の人々の手作業によって完結する服の製造プロセスを視察したこと。長年「Hugo Boss」のアートディレクターとして働いてきた彼は、このような透明性のあるものづくりの形を、世界的なレベルで実現できないかと考えたのです。

「Honest by.」のウェブサイトには、このようなポリシーが掲げられています。

現在の地球環境は、まさに危機的状況。「Honest by.」では、各地の風土や環境に付加を掛けないシステムとしっかり向き合い、全ての生命に配慮したものづくりを行います。私たちのミッションは、あらゆる角度から製造プロセスに配慮し、お客さまに買い物の機会を提供することです。

価格帯は、ベーシックなブラウスで425ユーロ(約46,000円)とハイクラスなお値段。しかしその質の良さに加え、生産背景への徹底的なこだわりを考えると、価値は十分アリ! 黒・白・ベージュを基調とする、シンプルな中にもモード感を散りばめた飽きのこないデザインは、長年愛用のワードローブになること間違いなしです!

このコレクションの収益のうち20%はインドに還元され、最貧層の生活の質を向上させるための教育や福祉サービスを提供する「セバスチャンインディアンスクールプロジェクト」に携わる教師や生徒に利益をもたらしています。今回の試みには、世界のファッションプレスたちも大注目。「ファッションの革命?(Financial Times)」「最高に責任感のあるモード(Figaro)」「Bruno Pietersの誠実さ(Vogue DE)」など、各誌を騒がせています。

「Honest by.」こそ、まさに新時代の「アヴァンギャルド」―― 地球や社会的弱者に傲慢な、いまのファッション界を変える先駆者といえるのかもしれませんね!

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