父親は仕事で家族を支える中心であり、母親は子どもを育てる……。少しずつ変わってきているといえど、往々にして家族の「常識」はそのようにできています。
渡邊家族は、その「常識」に関係なく平等に子育てをし、子育てを通して人生の大きな変化をともに遂げました。
どんな環境でも家族と支え合い、自分を変えていくーそんな勇気をくれる家族のストーリーをお届けします!
―― 二人いっしょに育児休暇を取得するのはまだまだ珍しいように感じますが、育休中の生活はどうでしたか?
麻奈美: 基本的には子どもに合わせて3人で過ごす毎日でした。なにもかも初めての経験でしたが、サポートし合いながらいっしょに育児に慣れることができました。育児は、母乳をあげること以外ぜんぶ父親もできます。疲れたら一方が休みを取り合い、二人バランスの取れた育児ができました。
達明: 育休中は今後の自分たちの生き方についてしっかり考えられました。麻奈美も僕も、「どこにいても通用するスキルを身につけよう」と。それで子育ての間に、僕はインターネットを使ったものづくりを、麻奈美はブログを始めたのです。
―― お二人のキャリアは大きく変わっていきます。具体的にどんな変化があったのでしょう?
麻奈美: 私は現在、ママブロガーとして活動していますが、育休中に育児について調べたことをアウトプットする場として、なんの気なしに始めました。でも自分が書いたものに反応があることがおもしろくてハマりました。プログラミングやブログを成長させるノウハウも勉強し、気付けば1年経って、月間30万PVを越えるブログになっていました。育休中は社会とのつながりが薄れるような気がしていたのですが、ブログを通じて社会とつながれることが、続けるモチベーションになっていましたね。
その後、職場にも復帰したのですが、ブログを始めてからは「自分の力で社会での価値を作りたい」という思いが強くなり、フリーランスになりました。とても悩んだのですが、背中を押してくれたのは達明でした。
達明: 「独身だからできること」はありますが、「家族だからできること」もあります。家族が食べていけるぶんは僕が稼ぐから、麻奈美には安心して挑戦してほしいと思っています。
麻奈美: 家族は、3年ごとくらいに夫婦の優先度が変わる「生きもの」みたいなもので、いまは自分が挑戦するとき。いまはブログを通じて1人でも多く母親が、環境に合わせてスキルを身につけ、挑戦できるような環境づくりをしていきたいです。
達明: 僕は育休中、インターネットサービスを開発していて、ものづくりがしたいという気持ちが大きくなり、ITベンチャー企業へ転職しました。「つくる人を増やす」といういまの会社のスタイルにまさにマッチしていました。職場は働き方が柔軟なので、夕方に帰宅してりりの世話をし、寝かした後、仕事を再開するというスタイルです。
―― 最後に、りりちゃんにはどんなふうに成長していってほしいですか?
麻奈美: 「りり」という名前は、海外でも通じるようにとつけました。どこにいても、自分自身の力で生きていってほしいです。
達明: 「常識」に流されず自分で考え、自分にとって大事なことを見失わない人間になってほしいです。
(インタビューここまで)
渡邊夫妻とは、りりちゃんが生まれる前からのお付き合い。りりちゃんを育てながら二人に起こる変化を、私も目の当たりにしていました。
どこでも通じるスキルを身につけるために、二人ともブログ・プログラミングを熱心に勉強していて、ときには二人でウェブサービスを作ったりしています。
いまでは、それぞれ得たスキルを生かして、子育てと仕事の両方が満足のいくよう生活をマネージメントができているお二人。
りりちゃんの成長とともに、お二人のキャリアもますます加速するに違いありません!
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